エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

イタリアのスマートメーター導入

2011-11-28 07:05:59 | Weblog
イタリアでは、対規模な盗電が多発し、経済被害が無視できない規模になったというと特殊事情もあり、大手電力会社であるENELが01年から05年に30億ユーロを投資して、2700万台のスマートメーターが設置されています。イタリアでは、全世帯の約85%にスマートメーターが設置されており、世界一の普及率を誇ります。
ENELは、01年、各家庭や企業など全4000万世帯の顧客を対象に米エシェロン(Echelon)の技術を採用して独自に開発したスマートメーターを設置する5カ年計画を開始しました。事業拡大、顧客の電気代削減のほか、横行していた盗電などの不正行為に対処するというねらいもありました。06年までにエネルがスマートメーターの導入に投じた費用は、30億ドルに上ります。
 スマートメーター導入の結果、ENELは、顧客データの収集や送電網の管理が遠隔操作できるようになり、検針員の人件費が不要になりました。また、顧客の電力消費傾向が詳細に把握できるようになったため、より効率的な発電所の稼働が可能になりました。ENELによると、スマートメーター導入に伴うコスト削減効果は年間7億5000ドルに上り、設備投資額をわずか4年間で回収できたということです。他方、スマートメーターを導入した顧客は、スマートメーターにより電力消費量を容易に管理し、電気代を節約できるようになりました。

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