エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

オバマ大統領の2010年経済報告とスマートグリッド&再生可能エネルギー

2010-04-02 06:20:17 | Weblog
 オバマ大統領は2月11日、2010年大統領経済報告 <こちらをご覧ください> を公表しました。報告は、a.金融危機とその対応策を振り返る「救出(rescue)」、b.旺盛な個人消費と政府支出に頼ったマクロ経済の「不均衡の是正(rebalance)」、c.経済成長の新たな基盤づくりのための「再構築(rebuild)」、の3つをテーマとしています。
 政権1年目は危機対応やヘルスケア改革など特定の政策課題に追われ、包括的な経済運営の指針は示していませんでしたが、今回の報告は政権発足後初の経済運営の青写真といえます。
 このうち、クリーンエネルギー経済への移行に関しては、一部地域への石油依存度の引き下げや地球温暖化ガス削減といった目標に加えて、新規産業の創出や、民間の研究開発の誘発、製造業の復権、安定的で質の高い雇用の創出にもつながるなど、経済面の利益も強調しています。
 研究開発支出の増加は、不均衡是正のための設備投資の促進と成長力の強化の両面で、オバマ政権の経済政策では重要な位置を占めています。米国の官民合わせた研究開発支出のGDP比(2.68%、 いずれも07年)は、スウェーデン(3.60%)、韓国(3.47%)、日本(3.44%)などに比べて低い点を強調し、この比率を3%まで引き上げるとしています。
 重点分野はスマートグリッド、再生可能エネルギー、次世代自動車、健康状態の把握・管理技術の4つです。これらに加えて、貿易自由化の促進が生産性を上昇させるためにも必要と訴えている点も大きな特徴です。

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