エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

三菱重工のスマートグリッド等エネルギー戦略

2010-04-01 22:30:42 | Weblog
 三菱重工の新しいエネルギー戦略は、提携先のフランスのアレバと進めている原子力関連事業のほか、高効率発電事業,風力、太陽熱などの再生可能エネルギー事業、電気自動車(EV)関連事業,省エネ製品関連事業などから構成されています。2012年以降、年間3兆円の売り上げを目指しています。
 このうち、高効率発電事業については、J型ガスタービンの開発を完了し、世界最高の技術と50台体制の構築でシェア30%を目指しています。また、IGCC(石炭ガス化)、CCS、両者の組合せなどのシステム技術に開発と提供を目指しています。
 再生可能エネルギー事業として力を入れているのは、風力発電事業です。三菱重工の風車開発は、スタートが1980年とすでに30年の実績があります。2006年には国内最大となる出力2.4MWの大型風車「MWT92/2.4」の開発に成功しました。これは発電出力だけでなく、ロータ直径(92m)でも国内最大で、クラス最長44.7m翼の採用により、低風速域での高効率な発電を実現します。また、強風を受け流す独自技術(スマート・ヨー)の導入により、風速毎秒70mという猛烈な台風にも耐える設計となっています。2006年10月からは、これまで社内に散らばっていたリソースを集中し、風力発電事業ユニットを設置し体制を整えました。
 これまで数百億円のベースで推移していた事業規模が、2008年度は連結ベースで1500億円に達する見込みです。「MWT92/2.4」を主力製品に、米国に加え、欧州・アジアの市場を開拓することで、2000~3000億円のビジネスを目指しています。このほか、太陽熱GT発言の開発も行っています。
 また、電気自動車(EV)関連事業としては、リチウムイオン電池の開発・販売など、省エネ製品関連事業としては、ヒートポンプ、エコハウスなどです。
 このうちエコハウスに関しては、太陽光発電+パッシブソーラーハイブリッドと高蓄熱、ソーラーベンチレーションという3つの技術開発と、それら技術のシステム化及び実用化により、標準世帯の平均的使用エネルギーを97%削減することを目標として、モデルハウスを横浜市内に建設して実証実験を行っています。

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