エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

カーボンの考え方がウォーターに

2010-05-13 00:17:10 | Weblog
 CO2排出規制に当たって商品サービスのライフサイクル全体でのCO2排出量を消費者に見える化するカーボンフットプリントなどの取組みが進んでいますが、このカーボンの考え方がウォーターに適用され、ヴァーチャルオォーターやウォータ-フットプリントの考え方が発展、普及しようとしています。
 まず、ヴァーチャルオォーターですが、農産物等の生産や製品の製造、輸出入することは、その際に必要となる水(ヴァーチャルオォーター)を、購入者が間接的に消費したことになるという考え方です。たとえば、日本は多くの農産物を輸入していますが、輸出国では栽培のために水が消費されており、それを仮に国内で栽培しようとすると多くの水、すなわちヴァーチャルオォーターが必要となります。この、農産物等の輸入によって日本が節約できた水資源をヴァーチャルオォーターと呼びます。水資源の節約や水資源の自給率向上などのために提唱されている考え方です。 
 東京大学の沖大幹助教授らの推計によると、ヴァーチャルオォーターの総輸入量は約640億立方メートル/年であり、これは、日本国内での総水資源使用量約900億立方メートル/年の3分の2程度にもあたる膨大な量です。
 また、ウォータ-フットプリントの考え方は、原材料や部品の調達、本体製造など製品の一連のライフサイクルで水がどの程度使われたかを示すもので、現在ISOの場で国際標準化にむけた取組みが開始されようとしています。

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