エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

太陽光発電と直流超伝導の組合せも実証段階に

2011-09-22 01:23:23 | Weblog
超電導は、再生可能エネルギーの利用拡大を推進する上で大きな効果を発揮します。巨大な太陽光発電所を砂漠などに設けて消費地まで電気を送る構想がありますが、長距離の送電をするなら、超電導の直流送電は送電損失がなく非常に効果があります。さらに、太陽光発電と直流超電導の組合せは、直流パラダイムとそれによるCO2排出削減を本格的にもたらす可能性があります。
太陽光発電と超電導との組合せは、長距離になればなるほど、直流であることに意味があるようになります。それは、300キロメートルを超えると直流送電のほうが高効率・低コストだからです。超電導送電にするとジュール損失がゼロになるため、大電流での送電が可能になります。1万キロメートルという地球規模での送電も夢ではなくなります。電気抵抗ゼロの超電導送電ができれば、送電線の持つ大きなインダクタンスと大電流の特徴を生かし、電力を磁気エネルギーにして貯蔵する蓄電システムをつくることも可能になります。
この関係で先行的プロジェクトとして注目されるのが、東京大学とナノプトエナジーの「ソーラーTAOプロジェクト」です。南米チリのアタカマ砂漠に太陽光発電所を設置し、発電した電気を電気抵抗なしの直流超電導ケーブルにより世界で一番高い標高5,600メートルにある東大アタカマ天文台の電源として(ゆくゆくは地元サンペドロ市に)供給するものです。天文学と太陽光・超電導の連携という観点からも「夢」があります。
ナノオプトエナジーは、さらに高効率の電力輸送を行うための基礎技術および蓄電技術を中部大学と共同研究しています。世界初となる高温超電導を用いた直流超電導送電を実用化し、世界最高効率の送電システム構築を目指しています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿