エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

欧州のスマートグリッド推進の背景

2011-11-15 06:09:42 | Weblog
EUは10年3月に、今後10年間のEU経済の道筋を示す新たな経済戦略「欧州2020」(Europe 2020)を提案しましたが、この戦略は、①2020年までに温室効果ガスを20%(ほかの先進国が相応の削減を約束し、途上国がそれぞれの責任と能力に応じて適切に貢献することを条件として、30%にまで引き上げる)減らすための方策として、②再生可能エネルギーの割合を20%に高めることと、③エネルギー効率を20%以上に高めるという07年EUサミットの合意(「3つの20%」を称されています)を基礎として、低炭素で省資源的な経済へと移行することにより、原油や天然ガスの輸入を20年までに600億ユーロ削減することを目標として掲げています。
欧州のスマートグリッド導入は、こうした風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギーによる分散型電源の大量導入を主眼としています。風力発電等は風況等により出力が大きく変動し、電力供給システムの信頼性に与える悪影響が懸念されることから、その対策として、分散型電源の出力状態を予測・把握し、分散型電源の調整を行うシステムとしてスマートグリッドに対するニーズが高くなっています。このための研究開発の推進組織として、06年4月に「スマートグリッド欧州テクノロジー・プラットフォーム」(Smart Grids;European Technology Platform Smart Grids)が設立されています。

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