エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

EPRIによるスマートグリッド構築へのアプローチ

2009-10-05 00:22:13 | Weblog
世界的に有名なアメリカの電力研究所であるEPRIは、コンソーシアム「Intelligrid」を結成し、スマートグリッドに関するアーキテクチャー、オープン・スタンダード、データ統合手法の開発などを行っていますが、そのスマートグリッド構築へのアプローチは、ともすれば技術集団が陥りやすい技術最優先のアプローチとは異なり、ソーシャルエンジニアリング゛に重点を置き、「社会的要請の特定が先、技術はその次」(Requirements First,Technology Second)となっています。
 具体的には、まず、あるべき社会システムの概念を発展させるための社会的要請を分析し、次に論理モデルを展開し、その次にサブシステム、構成要素ごとのアーキテクチャーを開発するという手法をとっています。
 スマートグリッドのように複雑なシステムを構築することは、技術最優先のアプローチでは不可能です。技術集団が陥りやすい陥穽は、ある構成要素の技術を基にアプリケーションを展開するアプローチでは、所詮、部分最適は実現できても複雑なシステムの全体最適を実現することはできないということです。
 EPRIの「Intelligrid」のアプローチは、「馬車の前に馬を据える」(Putting the horse before the cart)ものと言えます。
「Intelligrid」については、こちらをご覧ください。

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