エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

半導体ビジネスから太陽電池ビジネスへ

2011-11-14 06:47:18 | Weblog
シリコンバレーでは、半導体業界の老舗中の老舗、National Semiconductor(以下、ナショセミ)が太陽電池ビジネスに参入している動きもあります。実のところ、バルク太陽電池はバルク・シリコンと製造技術的には一緒で、太陽電池は半導体業界にとってはなじみのある世界です。
とはいえ、競争は激しく技術蓄積が必要なので、発展途上国ではやったようなターン・キー(製造ラインを一括で購入して製造を行う手法)で参入というような安直な方法ではうまく行かないことは目に見えています。
そこでナショセミが選んだのは、既存の太陽電池パネルの効率を上げる周辺装置Solar Magicを開発して売るというアプローチです。既存の電池パネルの効率が10%、影によって出力が低下するのを最適化することで、場合によっては50%もアップするというものです。
ナショセミといえば、アナログの権化のような会社です。アンプや電源ICでは非常に強力な会社ですが、会社としては同世代のIntelやAMDのように派手なスポットライトを浴びるようなことがほとんどない、ある意味で地味な会社でした。しかし、これで一気に太陽電池ビジネスのキー・プレイヤーとして認知されるかもしれません。
もともと、電源系の技術では定評のある会社なので、ユーザの信頼度は高くなっています。中国のサンテックパワーなどの大手プレイヤーと組んでの大口販売先の開拓も行っています。