エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

ソーラーベンチャーの新星

2011-11-11 06:38:54 | Weblog
シリコンバレーには、米エネルギー省が総額5億3500万ドルもの巨額の債務保証を行ったソリンドラのほか、ナノソーラー、ミアソールなどCIGS(銅、インジウムュ、カリウム、セレンの化合物)薄膜の太陽光パネルメーカーなどが活発な太陽光ビジネスを展開していますが、そのうちでもソルフォーカス(SolFocus)は、太陽熱発電の集光技術と太陽電池を組合せた集光型太陽電池を開発・製造しているソーラーベンチャーの新星として注目されます。既に数メガワット(MW)規模の発電施設建設契約を数件締結しています。ソルフォーカスの集光型太陽電池は、2枚の集光鏡で太陽光を1平方センチの発電セルに集光し、直接発電します。集光された太陽光は650倍に強化されます。発電セルにはゲルマニウムを使用します。
05年11月にシリコンバレーのマウンテンビューでパロアルト研究センター(PARC)からのスピンアウトとして創業したソルフォーカスは、10年3月現在4億2,800万ドルの投資を調達しています。調達先には、アペックス・ベンチャー・パートナーズ、ニュー・エンタープライズ・アソシエーツ、NGEN、イエロー・ストーン・キャピタルなどの大手ベンチャー・キャピタルです。欧州ではスペインのマドリードに地域拠点を置き、製造はアリゾナ州メサ、インドおよび中国で行っています。
ソルフォーカスは、07年11月にエネルギー省傘下の再生可能エネルギー研究所(NREL)から220万ドルの資金を得て、集光型太陽電池の開発に取組みました。09年9月には、ポルトガルの電力会社ADPと8.5MW発電施設建設で合意し、10年2MWの建設を終えました。