昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

静岡県藤枝市藤枝市南駿河台5-4-21  054-639-5711
コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

皮肉の「らしさ」

2023-10-27 07:58:36 | 日記
明治トンネルを抜け、宇津ノ谷の集落を通りバイパスを超えると、蔦の細道の静岡側入り口。
お天気もいいし、ちょっと散策でもと登り始め、サンダルで来るのを止めた己の判断を褒めてあげました・・・それでもすり減ってペラペラになっていた靴底を通して伝わる小岩や石のデコボコが、自然の足ツボ押しとなって、ひーひー言いながらの40分強のハイキングになったわけですけど。

峠の頂にある在原業平の歌碑は、都への認めた文「駿河なる宇津の山邊のうつつにも夢にも人にあはぬなりけり」・・・伊勢物語のアレです。
蔦の生い茂る寂しく暗い、遠く駿河の宇津の山で、ふと都にいる貴女を想います。現実でも夢でも貴女に逢えないのは、貴女が私の事を忘れてしまったからなのでしょう・・・うわ、いじいじの皮肉!でもモテ男が言うと意味合いが変わってくるから不思議なもんです。

鳥獣戯画で有名な鳥羽僧正覚猷(かくゆう)。貨財の収集にアクセクし、権謀術策やこびへつらいを日常におく本分を忘れた貴族、坊主生活を厭んでいたそうで、自らの臨終時に、自分の遺産は腕づくで決めるべしと言い残したとか。権力横行への当てつけ、きっつい皮肉です。
誰が言っても意味成すわけではなく、彼が言うから効果があるんでしょうが。

ファッション雑誌やマネキン着用品を、そのまま猿真似するを良しとしたような政治経済、日常生活まで含めた昨今の風潮。
悪いとは言いませんが、自分に備わっていないものを無理やり取り入れて、表面上飾り立てたところで真価は発揮できないでしょうに。

ましてや、それを得意分野とする相手に、相手のルール、土俵で戦って、勝てる気でいるんでしょうか。笑いは取れるかもしれませんし、長い目で見た研鑽のつもりならわかりますけど。

自分の色は何色で、どんな形、臭いを持ち、何ができて何が苦手なのか。それすらわからないのかもしれません。




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