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昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

ディヴァンジャポネ

2025-04-22 08:12:49 | 日記
舞降る香りに顔を上げれば、遊歩道の藤棚に、僅かに紫がかった曇天を背景とした群れる小花のグラデーション。
・・・ひょっとして、藤はあの雲の色を模写したのだろうか。
ちなみにこの光景を、ボクが絵の具で現すとしたら?という「3次創作」を想像してみます。

タバコを買ったコンビニで、ふと目に付いた中の見えない青色のカプセル。
「アーブル美術館大贋作展 ¥500」とシールの貼られたカプセルを一個手に取り、レジに並び直しました。

入っていたのは音楽喫茶「ディヴァンジャポネ」。ロートッレクの、あのお馴染みのポスター・・・の模写。何でも子供が書いたとか。
ワー好きだな~、この感覚。ほっこりします。

確か本家で描かれた時期には、すでに在籍していなかった、顔の見えない黒長手袋の歌手イヴェットギルベート、そしてメインキャラ、才女として知られるムーランルージュの踊り子ジャヌアプリル。えーと・・・多分ボクより遥かに上手!

で、おそらくコマ割りなどの下準備をせず、メインのジャヌから一生懸命模写し始めたのでありましょう。最初に飛ばし過ぎて、いい加減疲れてきた最後の方に描かれたと思う音楽評論家片眼鏡のエドワールデュジャルダン!

この、半ば理性が吹っ飛んだ、しんどい状況で描かれた彼のキャラに、それはもう心を掴まれました。

理性を批判するシュールレアリスムや、理性に基づいた創作を破壊するダダイズムといった難しい話は横へ置いといて、見たものを正確に複写するのではなく(目指していたのはそっちなんでしょうけど)、作り込まれた人工的な表層下で、通常は息をひそめる野獣「生の感情」は、文学、芸術を問わず強烈なインパクトを与えてきます。

それはボクも持っていながら、ビミョーなコントラストを伴う同質なモノへの共感、時に同族嫌悪なのかもしれません。

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