楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

「救国内閣」にフェーズが変わった。

2020年02月15日 | 日記

-犯罪の構成要件を一つ一つ取り除くための物言いを考え、その論理が瓦解してしまうような証拠は絶対に見つけられないようあらゆる手段を尽くす。-モリカケ事件から顕在化した〝安倍手法〟の総仕上げがまさかの検事総長人事だった。

1981年の一般法の「国家公務員法」の改正(規定の無かった国家公務員の定年年齢と延長)の時に、1947年に既に制定されていた特別法の「検察庁法」(検事と検事総長の定年年齢)には適用されないという政府見解があった。

これを認めながら、「法律の解釈を変えた。」との強弁は、論争が法廷に持ち込まれれば時間もかかるし当座は意のままになる検事総長を起用して種々の法律違反から逃れられると踏んだのだろう。

森法務大臣は1981年の議事録は「知らない。」と国会で答えている。にも拘わらず今回の解釈変更に当たって、内閣法制局とも協議したという。一体どんな協議をしたのだろう。説明が破綻している。もっとも法制局も自衛権の拡大解釈に手を貸したが。

安倍首相を巡る疑惑はてんこ盛りだが検察は動きそうもない。内閣総辞職を求める国民運動のフェーズになったのではないか。野党は「救国内閣」で纏まって欲しい。


この人で本当に大丈夫か。

2020年02月13日 | 日記

非を認めないことでは父晋太郎氏の折り紙付きの安倍首相が17日の予算委員会集中審議で「お詫び」するという。

「わびる」とは国語辞典によると、ひたすらに謝ることだが、それが伝わるかどうか甚だ疑わしい。常套句の「誤解を招いたとするなら・・・」が付いた途端に全ては無いに等しくなる。

黒いものを白と平気で言い切る人物が謝るのだ。極めて素っ気ないか、意味不明の遠回りな言い方になるはずだから、国会を冒涜したリーダーが国民にどう謝るのか、NHKはつぶさに中継すべきだ。

それにしても辻本議員が国会質問を終えて退出しようとするその背後から総理大臣が腹いせ紛れに「意味の無い質問だ。」とのヤジを飛ばすとは。

卑劣であり、安倍氏の精神構造を疑う。このようなリーダーの登場は日本の政治では想定外ではなかったか。もはや政策以前の問題と思う。

大自然災害、原発事故、自衛隊の海外での運用など、緊迫した状況下で冷静沈着な判断が出来るのだろうか。非常に心配である。

折りしも年末の米国大統領選に向けた候補者選びが始まった。長い時間をかけ、問題の多い人物が大統領になっても議会、裁判所、メディアが機能し、統治機構までは損壊しないアメリカの凄さを思うようになった。


冬の花火

2020年02月11日 | 日記

立春が過ぎた。今年の自転車ツーリングの計画を考え始める時期だがコロナウィルスによる感染症が広がっていて、そんな気分にもなれない。

疑惑と違法行為にまみれ、語るに落ちた堕落を見せ始めた安倍官邸の尻拭いに加えて、昨年の続発した災害対応、そして今回の感染症対応が重なり、中央省庁の実働部隊は過酷な勤務状態に置かれていると思う。

かつて上京すると、通常の国会対応や予算編成でも課内のソファーに寝泊まりしている実態を見聞きしていたので心身共にダウンしている人がいるのではないかと心配だ。志願者が半減しているとの話もある。経験的に彼らの殆どは優秀で真面目だ。

 

 

この2~3日冷えた。住んでる街の商店街がこの時期に開催している冬祭りの花火がビル越の澄んだ夜空に広がった。

出掛けた時代もあったが今はベランダからだ。寒いのもあとひと月だ。

(2020.2.9  20:00)


国会ネット中継から

2020年02月10日 | 日記

10日の衆院予算委員会のネット中継を見ていた。討論が成り立っていない。

例えば法律家同士の立憲民主の山尾議員と森法務大臣。山尾議員は、昭和56年の内閣委員会で、「国家公務員法の定年延長の規定は検察官には適用されない。」との政府見解が議事録に残されているので、今回の黒川東京高検検事長の定年延長は違法ではないか。森大臣は議事録を読んだか。政府統一見解を示して欲しいと質した。

森大臣は「議事録は読んでいない。検察庁法は検察官の定年の年齢と時期を定めたもので、定年の延長は国家公務員法による。これが政府統一見解だ。」という強弁を繰り返し、法律家として十分吟味していなかったことが明らかになった。

もう一つ。立憲民主の山井議員と北村公文書担当大臣。山井議員は「桜を見る会」に関する国会提出資料に“白塗り”したものがあり、公文書管理法違反ではないかと質した。

北村大臣は「白塗りは新しい文書を作ったということで問題無い。国会説明をしていなかっただけで法律違反でない。」という驚くべき答弁を繰り返し、いよいよ支持者も居たたまれない感を深くしたのではないか。

いずれもどんな角度から再、再、再、再質問しても答えは同じ。時間切れをひたすら待つ作戦に徹している。呆れを通り超して虚しい。

山尾議員も山井議員も再三に亘り答弁準備の休憩を要求したが、棚橋予算委員長は続行。山井議員はさすがに自ら退室し、10分後に再会するという大荒れ質疑となった。

ネット中継は予算委員長と委員会理事とのやり取りが音声に入る。棚橋委員長の「噛み合っている。立派な答弁だ。見解の相違。勝手に退室した。」にも驚く。

こうした政府の危険な考え方や崩壊した議会運営はネット中継を見ることが出来る暇な人間以外は知る由も無い。ニュースは加工される。

官邸の意向で公平・公正・透明な国家運営が日々壊されている危機的状況を報道は伝えて欲しい。

「取り敢えず明日のことで一杯。株も上がっているからいいじゃないか。」という世に生かされているうちに取り返しのつかない損失が我々に還ってくる。

 

 

 

 


国会も崩壊?

2020年02月09日 | 日記

50年も前のことになるが、地方公務員になりたての頃、先輩に言われたことがある。

「役所の文書は裁判の証拠書類になることがあるので誤字、脱字には十分気をつけるように。」手書きの時代だった。

モリカケ事件で公文書の改竄が明るみになった時に、公文書管理法(2009年6月)は当時の福田康夫首相が最重要施策として取り組み生まれたことを知った。まさに公文書は歴史の証拠書類となるものだ。

「桜疑惑」でも公文書の悪質な改竄、隠蔽が続いている。NHKは中継していないので国会ネット中継を見ていると、公文書管理に関する基本的な質問に対しても北村特命担当大臣の答弁はメチャクチャ、事務方のレクチャーもどうなっているのかと呆れる状態に陥っている。

加えて、噛み合わない質疑を何度も繰り返させるなど、与党のための時間稼ぎが露骨な棚橋衆院予算委員長の切り回しが混乱に輪を掛けている。

ついに7日の衆院予算委員会では立憲民主党の議員が「答弁準備が整うまで質疑出来ない。休憩を。」と棚橋委員長に申し入れたが、返ってきたのが「後刻、理事会で協議します。質問を続けてください!!」

質疑を止めたいと言っているのに後でそのことを協議するというのは理解に苦しむ。維新を除く野党は退室し散会した。

10日に質疑を続行するという。「他に審議すべき案件があるだろう。」という意見が出てくるが、政策を議論できる国会にすることが先ではないか。


法理も破壊

2020年02月08日 | 日記

「特別法は一般法を破る。」

法政大山口教授によると、法学生が最初に習う法理だという。政府は2月8日に63歳となる黒川東京高検検事長の半年の定年延長を1月31日の閣議で決定した。検事の定年延長は例が無いという。それも駆け込みで。

法相の逆立ちした無理筋の説明はさておき、特別法で規定されている検事の定年を一般法の「国家公務員法」の規定で延長するわけで、法律家から違法との声が上がっている。安倍政権は遂に法体系をも壊そうとしている。

現・検事総長の後任発令に年齢で不都合が生じないようにしたのではないかとの憶測を呼び、国会でも取り上げられているが、NHKは19:00のニュースを見る限り全く報道していない。

裁判官を途中退官し、大学の教授に転じた法律家が日本の司法制度について書いた本を読んだことがある。

法務省は行政機関だが実際の権力を持っているのは生え抜きの検察官という。

しかし、検察官は刑事しかやらないので、行政訴訟のような民事の専門家は裁判所との人事交流で補っている(国側の弁護)らしい。ここに三権のうちの司法と行政の“深い”繋がりが生まれる。

検察官でスタートし、この20年はずっと法務省の官僚として官房長、事務次官も務めていた黒川氏が検事総長になれば行政機関・検察官・裁判所の相互の忖度司法が進むことは容易に想像される。

首相の破綻している桜花疑惑説明、官邸の司法への介入疑惑。この国が本当に壊れてしまう。

国会の予算委員会では安倍首相の異常な答弁で時間が使われてしまい埒が開かない。法律家は何らかの形で声を上げて欲しいと思う。

 

 

 

 

 


出物腫れ物所嫌わず

2020年02月06日 | 日記

新宿御苑の桜疑惑にかき消されていたが、地元北海道新聞が報じていた公選法違反疑惑が国会で取り上げられている。何故かNHKは国会中継を止めてしまっているので衆院のネット中継を見ていて分かった。

昨年の参議院議員選挙でオリンピック担当大臣橋本聖子参議(比例区)と高橋はるみ参議(地方区)が共通の車上運動員(Kさん)を雇用していて、選挙収支報告書によると、Kさんの車上勤務日数は両陣営合計で23日間となり、法定の17日間を超えているという。

これに対して、橋本議員は「私は9日間であり、他陣営のことは分からない。」との答弁を繰り返した。因みに高橋陣営は14日間とされている。

車上勤務日数には「終日」と「半日」が混在しており、半日単価も7,500円と8,500円の二通りあることがさらに疑惑を深めている。

頭の体操だが、Kさんは両陣営を半日ずつ掛け持ちし、受領した1日報酬が法定の15,000円を超えた日もあるのではないか。

両陣営で「終日」と「半日」のカウントの仕方、半日単価の適用の方法について確認しないままに収支報告書に記載した結果、法令違反が疑われる実態が表面化したのではないか。

橋本議員が「他陣営の収支報告書は見ているが、自分の陣営の報告はそのとおりだ。」と強調しているのだから高橋議員からも説明責任を果たしてもらわなければならないだろう。

両議員とKさんは互いに長い付き合いという。議員30年目の入閣と前知事からの初当選が掛かっている選挙だった。手の込んだ法律違反だとすれば「出物腫れ物所嫌わず」の状態だ。

 

 

 

 

 

 


立春

2020年02月04日 | 日記

記録的な少雪だったけれど立春とともに降ってきた。除雪で玄関に出て、隣近所が一斉に互いの“見守り隊”となるのは北国の良いところかもしれない。

札幌で学生時代の新年会があって久し振りにJRに乗ることになった。電車は新千歳空港から来る。ふと考え、外国人旅行者が多い快速列車を避けて普通列車にした。新型インフルエンザの早い収束を願いながら陽の長くなった雪景色を眺めていた。

昨日の朝、庭に見慣れない野鳥が来た。11月に作った餌台のヒマワリの種には見向きもしないで垂れ紅葉の小木に暫く止まっていた。

ヒヨドリに似ているが嘴が細いような気がする。中国でN5型の鳥インフルも発生した。専門家によると人から人に伝染する新インフルに変異するとさらに厄介なことになるらしい。野鳥ものんびり眺めていられない。

 

 

 

 

 


安倍晋三問題

2020年02月03日 | 日記

これまでも政治の世界で世の中を揺るがすような事件、問題は多々あったが、国会で子供でも分かるような嘘を平気で吐き続ける総理大臣が居たことは無かった。異常さに気づいていても改めることが出来ず受け入れ始めている社会の不気味さを感じる。

何故そうなっているのか、そのことがこれからの社会にどのような影響を及ぼすのか。政治アナリストと言われる人々の「政局談義」の範疇でないことは確かだが、代わる動きが無い。

そんなことを思っていたら、『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班 KKベストセラーズ 2019年6月)で「安倍晋三はなぜ、“嘘”をつくのか。」という切り口のインタビューに答えている思想家で武術家の内田樹氏がブログで鋭く洞察している。

内田樹氏のブログ

安倍氏が犯しているであろう法律的な違反は徹底的に追求され、それが事実であれば責任を問われなければならないが、それ以上に重要なのは内田氏の予測だ。

立法、行政の破壊に続いて司法も怪しくなり、何より深刻なモラルの崩壊を招くであろう〝安倍晋三問題〟を我々は抱え込んだのではないか。次の選挙ではそうした問題意識を持っている人物に注目したい。時間が経つほど元に戻すのが困難になる。


『「安倍晋三」大研究』から。

2020年02月01日 | 日記

東京新聞の望月衣塑子記者は、「なぜ安倍さんは〈嘘〉をつくのか。」という漠然とした疑問から『「安倍晋三」大研究』という本の企画をしたとのこと。

不在がちな両親に代わって安倍晋三氏を養育したいわば乳母役の久保ウメさん(故人)の証言が政治ジャーナリスト野上忠興氏との対談の中に出てくる。

ウメさんは安倍晋三氏の父の晋太郎氏と幼友達であり、岸信介氏の長男の妻と同窓であったことから両家に仕えることになった人だ。児童心理学を学んでいる。

以下、対談で野上氏が引用しているウメさんの言葉。

「両親不在の家庭で幼少期を過ごした結果、芽生えた〈自己愛〉が人一倍強くなっていき、結果的に〈自己防衛本能〉から虚言とみられるような言動や、上から目線の振る舞いをもさせることになったのではないでしょうか。」

「シンチャンは、とにかく負けず嫌いで、一度言い出したら絶対に後に引かない頑固なお坊ちゃんでございます。」

小学校に上がる前のある時、父晋太郎の大切なものが無くなって問い詰められ、兄の寛信氏は直ぐに謝ったが安倍晋三氏は半日もだんまりを押し通し、遂に父晋太郎が「えーい、お前はしぶとい。」と音を上げたこともあったとか。

「あの子が政治家になったら一切妥協しない特性がいつか出ると思っているの。」

それが“今、まさに”出ている。胸に手を当てれば自分にも似たところがある。しかし、政治家、一国の総理大臣としては資質に問題があるのではないか。

政治家(屋)の劣化に暗澹たる思いだが解決策は有権者ひとりひとりの意識改革にしか無いのだろう。ウメさんの言うとおりだなと国会審議を見ていて思う。

 

 

※「募る」と「募集」の珍答弁があった後、野党議員から配布された質問関連資料に見入る安倍首相(毎日新聞)。実際には質問は行われなかった。強弁ではなく、実は本当に知らなかった?