楕円と円 By I.SATO

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法理も破壊

2020年02月08日 | 日記

「特別法は一般法を破る。」

法政大山口教授によると、法学生が最初に習う法理だという。政府は2月8日に63歳となる黒川東京高検検事長の半年の定年延長を1月31日の閣議で決定した。検事の定年延長は例が無いという。それも駆け込みで。

法相の逆立ちした無理筋の説明はさておき、特別法で規定されている検事の定年を一般法の「国家公務員法」の規定で延長するわけで、法律家から違法との声が上がっている。安倍政権は遂に法体系をも壊そうとしている。

現・検事総長の後任発令に年齢で不都合が生じないようにしたのではないかとの憶測を呼び、国会でも取り上げられているが、NHKは19:00のニュースを見る限り全く報道していない。

裁判官を途中退官し、大学の教授に転じた法律家が日本の司法制度について書いた本を読んだことがある。

法務省は行政機関だが実際の権力を持っているのは生え抜きの検察官という。

しかし、検察官は刑事しかやらないので、行政訴訟のような民事の専門家は裁判所との人事交流で補っている(国側の弁護)らしい。ここに三権のうちの司法と行政の“深い”繋がりが生まれる。

検察官でスタートし、この20年はずっと法務省の官僚として官房長、事務次官も務めていた黒川氏が検事総長になれば行政機関・検察官・裁判所の相互の忖度司法が進むことは容易に想像される。

首相の破綻している桜花疑惑説明、官邸の司法への介入疑惑。この国が本当に壊れてしまう。

国会の予算委員会では安倍首相の異常な答弁で時間が使われてしまい埒が開かない。法律家は何らかの形で声を上げて欲しいと思う。

 

 

 

 

 



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