楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
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争点はボケてはいない

2021年10月20日 | 日記

岸田首相は自民党と公明党が選んだ首相。やっと国民がこの国のリーダーを選ぶ権利を行使出来る。

 

総裁選で「岸田は吹っ切れた」とマスコミは報じたが、いざ首相になって“岸田カラー”が消えたと大騒ぎしたところでボスの談合の結末として分かり切ったことだった。

口を開けてぼた餅を待っていた人物であることを今一度思い起こせば全ては合点が行くというものだ。

自民党総裁選を指して、「事実上、日本のリーダーを選ぶ選挙」などという長年続くマスコミのミスリードはそろそろ止めて欲しい。

 

総選挙が公示されて報道に「争点がボケている」が多いような気がする。最近の世論調査では国民の7割が「安倍・管政治のストップ」を求めているというのに。

このことこそ争点の第一ではないか。政治倫理という土台を変えなくては。〝明日のニンジン〟でずっと騙されてきた。

 

これからは自民党総裁選と対比した「総選挙情勢」報道が続く。

「政治倫理の建て直し」の観点で選挙区も比例も投票先を決めているのでどんな分析が出て来ても何ら影響は受けないが、他の人はどう考えているのだろうかと今回に限らず選挙の度に思うことがある。

 

米調査企業ギャラップが政治観に関する調査を毎年実施している(9月1-17日)。

米国が抱える問題を民主主義体制の下で判断する「米国人たちの力について、米国人自身はどう考えているか」という設問がある。

 

55%は「判断力有り」と考えているが、これは調査開始以来の最低記録であり、1976年に86%と最高に達し、その後は2009年まで70%以上を維持していたが、以降は低下する一方だという。

つまりはアメリカ人は政治課題についての他人の判断力を互いにあまり評価していないという傾向が強まっているというとだ。

 

自分を基準に考えるはずだから「他人は必ずしもそうは思っていない」という人が増えてきているということだろう。

原因が報道とのギャップだとしたら数字に惑わされないように注意すれば良いだけだが、政治課題を巡る〝国民の分断〟が静かに進行している結果だとしたら将に民主主義の危機だ。この国も他人事で無い。

 

ギャロップ調査は今回の総選挙を無用な対立を生む枝葉の政策論争ではなく、政治の透明性、公平性という多くの人が共有する「幹」の部分が問われる選挙にする重要性を教えてくれる。

腐った土台に何も建たない。

この意識がまだ共有されているうちは「他人への信頼感」も持ち続けられるのではないか。今回の総選挙は本当に大事だが報道がミスリードになっているようで気がかりだ。