コロナウイルスの世界的な感染拡大が収まらない。日本も実際の感染者数はケタが違うのではないかという見方もある。首都圏の感染爆発が心配だ。
各地のオーケストラの公演中止・延期が続いているが、厳しい運営環境の中で音楽史上、おそらく誰も経験したことのない「無観客演奏会」等ファンのためのサービスが様々な形で行われている。
普段あまり聴く機会の無い地方オーケストラの演奏を聴いてみた。既に公開が終わった動画配信もあったが、音楽ホールでは考えられない万単位の視聴者が楽しんだようだ。
クラッシック音楽事業協会によると、3月の第二週末現在で全国で740公演が中止・延期となり、その損害額は中止だけで24億円を超えるという。
所謂プロオケの団体である日本オーケストラ連盟の会員は35(正25準10)。単純に考えると現時点で1団体当たり1億円近い損害が出ていることになり、ウイルス感染が長期に亘ると日本の音楽芸術活動に大きな影響を及ぼすことが懸念される。フリーランスの演奏家も多い。
ヨーロッパではオーケストラに対する休業補償対策が組まれていると聞く。音楽ばかりでなく、演劇、美術等の芸術活動を守るための政府の本格的な対策と一日も早いウイルス感染の収束が望まれる。
【政府のイベント中止要請に伴うオーケストラ演奏活動;チェックしたもの】
*東京交響楽団 無観客 定期演奏会 2020.3.8 川崎(ニコニコ動画)
*群馬交響楽団 無観客 定期演奏会 2020.3.21 高崎(FM GUNMA)
*山形交響楽団 無観客 定期演奏会 2020.3.14 山形 (アーカイブ動画)
*九州交響楽団 定期演奏会無料動画配信
(楽団HPより)
九州交響楽団は、この度の新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月に予定しておりましたすベての主催演奏会をやむをえず中止し、2月の「名曲・午後のオーケストラ」公演以降、演奏活動ができておりません。このため、ご来場を楽しみにしてくださっていたお客様のために九州交響楽団が出来ることはないかと考えました結果、今年度7月の定期演奏会で録画しておりました「マーラー交響曲第3番」の動画の一部を配信することにいたしました。動画配信にあたっては、出演者の皆さんのご理解とご協力、また(株)カウテレビジョン他たくさんのご協力をいただいております。心よりお礼申し上げるとともに、16年ぶりの東京公演は叶いませんでしたが、福岡だけでなく、全国の皆さんに今の九州交響楽団の演奏を届けられたらと思います。下記の「九州交響楽団TV」のページでどなたでも無料視聴が可能です。多くの皆様のご視聴をお待ちしております。
《九州交響楽団》
《東京交響楽団 無観客公演》