タクマは和歌山市や日本下水道事業団、京都大学などと共同で、省エネルギー型の下水汚泥焼却発電システムを開発した。小―大規模の幅広い自治体での活用を想定、5月に受注を始める。通常、汚泥の焼却廃熱はシステム内で使い切り、発電への利用は一部の大規模施設に限られる。ゴミ処理で使う階段炉を採用し1日当たり35トン規模の低汚泥処理量で1時間当たり120キロワットを発電できる。受注額は約30億円程度。
和歌山市に設置した実証プラント
汚泥焼却炉に、汚泥を流しやすいよう炉の構造を改善した次世代型の階段炉を採用。汚泥の乾燥機を不要にし、効率的な燃焼で廃熱を発電に回せるようにした。従来の炉に比べ消費電力が約6割で済む。発電設備も小型蒸気発電機とバイナリー発電機を組み合わせ、熱を最大限に活用できるよう、工夫している。
汚泥の含水率も70%に下げた。汚泥と水の分離工程で、共同研究体に参画する西原環境(東京都港区)が持つポリ硫酸第二鉄を主成分とした無機凝集剤をさらに加える。含水率が10ポイント下がったことで、重油などの補助燃料を使わず燃焼できる。
実証では焼却炉設備の消費電力のうち8割分を汚泥焼却発電でまかなえた。仮に2倍の処理量なら、ほぼすべての施設消費電力をカバーできるという。
和歌山市に設置した実証プラント
汚泥焼却炉に、汚泥を流しやすいよう炉の構造を改善した次世代型の階段炉を採用。汚泥の乾燥機を不要にし、効率的な燃焼で廃熱を発電に回せるようにした。従来の炉に比べ消費電力が約6割で済む。発電設備も小型蒸気発電機とバイナリー発電機を組み合わせ、熱を最大限に活用できるよう、工夫している。
汚泥の含水率も70%に下げた。汚泥と水の分離工程で、共同研究体に参画する西原環境(東京都港区)が持つポリ硫酸第二鉄を主成分とした無機凝集剤をさらに加える。含水率が10ポイント下がったことで、重油などの補助燃料を使わず燃焼できる。
実証では焼却炉設備の消費電力のうち8割分を汚泥焼却発電でまかなえた。仮に2倍の処理量なら、ほぼすべての施設消費電力をカバーできるという。