団塊太郎の徒然草

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巧妙に責任を転嫁する笹井氏 若山氏がスケープゴートの格好に

2014-04-17 23:38:33 | 日記


 新型万能細胞「STAP細胞」の論文不正問題で、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長(52)が問題発覚後、初めて口を開いた。理研への対立姿勢を鮮明にしている小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の上司で、論文作成に関わったキーマン。3時間以上のロングラン会見で透けて見えたのは、責任回避のために、ある人物をスケープゴートにしようとしているのでは…とうかがわせる姿勢と徹底した自己保身だ。

 「STAP研究の論文に関して、大変多くの混乱と多くのご心配、また疑惑を招く事態となったことを心からおわび申し上げます」

 16日午後、都内の会見場に姿を見せた笹井氏はこう言って深々と頭を下げた。1月末の発表会見の時とは打って変わった厳しい表情。「心痛の極み」「ざんきに堪えない」などと謝罪の言葉を並べた。が、その端々に逃げ道を作ろうとする周到さを感じさせた。

 論文について「実験の最終段階からの参加」と強調し、「アドバイザーとして協力していただけで、最初は著者に名を加える予定はなかった」。トバッチリを食ったとでも言いたげな主張を繰り返した。

 会見を見た『医者ムラの真実』(ディスカヴァー携書)の著者で近畿大講師の医師、榎木英介氏は「論文の途中から参加したから(捏造、改ざんの)詳細はわからないと、責任の押しつけをしようとする意図が見え見えだ。どんな形であれ論文に名前を連ねた以上、知らぬ存ぜぬで通るはずがない」と斬る。

 報道陣からの追及も専門用語を駆使し、理路整然とした語り口で、のらりくらりとかわし続けた。代わりにスケープゴートにされた格好なのが、共同著者で論文撤回をいち早く訴えた山梨大の若山照彦教授(47)だ。

 笹井氏は、小保方氏が、若山氏の研究室に2011年から約2年間所属していたと明かした上で、「最初の構想や着想は若山研」と指摘。

 笹井氏が論文データの最終チェックを行わなかった点を問われると「若山先生は世界的にも有名な方。あの『世界の若山』が間違えるわけはないと思い、確認しなかった」と、若山氏の管理責任をほのめかした。

 「笹井氏は若山氏を持ち上げているようで、その実、褒め殺しにしている。巧妙に責任を転嫁しようとしている。言葉の端々にも微妙に若山氏を見下しているニュアンスを感じた」(榎木氏)

 会見の終盤には同氏の所属先を「山形大」と言い間違え、同席した理研関係者が慌てて「山梨大です。山梨大学の方、申し訳ございません」と謝る一幕もあった。「世界の」とたたえる割には所属機関をしっかりと記憶していない。

会見に先立つ14日には、小保方氏も若山氏への責任転嫁とも取れるコメントを文書で出している。

 論文とは関係ないが、STAP細胞実験で別マウスを若山氏に提供した問題について、「(STAP細胞の)長期培養を行ったのも、保存を行ったのも若山先生ですので、その間に何が起こったのかは、私にはわかりません」と記した。

 先の榎木氏は「共謀したのかどうかはわからないが、小保方氏も笹井氏も、まるで結託したかのように若山氏に責任を押しつけようとしている。理研としても、組織を出た若山氏を悪者にして、生き残ろうという腹なのかもしれない。それにしても、小保方氏は、若山氏に拾われて研究者としてここまでこれたはずだ。その恩人を…。科学者の前に人間として許せない」と怒りをあらわにする。

 16日の会見では、笹井氏の胸に1月末の発表会見で身につけていなかった理研のバッジが光っていた。その趣旨を問われると「理研の幹部の1人として、正式ないで立ちでおわびしたかった」。

 誰に向けたアピールだったのか。…- 夕刊フジ(2014年4月17日17時12分)

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