スパニッシュ・オデッセイ

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matamoros

2020-07-12 19:31:25 | スペイン語
 前回、matasano という木について述べた。
 mata(殺す)+ sano(健康な)の合成語だが、辞書を見ると、ほかにも“ mata+~”という語がたくさん見つかった。
 筆者にお馴染みなのは matamoscas (matar + moscas「ハエ」)で、「ハエたたき」という意味である。2018年にコスタリカに行ったとき、グアピレス(Guápiles)にある女房殿の実家の近所にある mini super で買ったが、プラスチック製ですぐダメになったことを思い出す。
 固有名詞では Matamoros も有名である。スペインをイスラム教徒であるモーロ人(ムーア人、moros)から救った Santiago Matamoros が有名で、このブログでもすでに扱っている(“Santiago Matamoros”、「島原の乱と聖ヤコブ」参照)ので、そちらをご覧いただきたい。

【http://52.183.37.55/artworks/7825】
 Matamoros はあまりにも有名なので、辞書を引くこともなかったのだが、今回 matasano の語を調べたついでに、「mata+~」の語を調べているうちに、matamoros という普通名詞があることもわかった。辞書(小学館『西和中辞典』)には「形容詞:空威張り屋の、虚勢を張る、名詞:空威張り屋」とあるだけで、Santiago Matamoros との関連は全然書かれていない。中辞典なので、紙面に制約があるのだろうか。Matamoros という大文字の見出しもない。 
 とにかく、Santiago Matamoros はウルトラマン並みに強かったのであろう。虎の威を借りる狐ぐらいの意味で matamoros という普通名詞ができあがったのであろう。

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