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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

閑話 ラッシュ/プライドと友情

2013-12-16 07:33:22 | 閑話
原題:RUSH

Directed by Ron Howard
Country Germany/United Kingdom

「ラッシュ」のお話を少し。

F1を主題にした映画というと「F1グランプリ栄光の男たち」や「音速の彼方へ」が浮かぶのですが
いずれもドキュメンタリーなので、もしかしたらちゃんと俳優を使っての映画は初めてかもしれません。

「F1グランプリ栄光の男たち」はニキやハントも出演したドキュメンタリーで、
「音速の彼方へ」はセナ生誕50周年記念で制作されましたが、どちらかといえばセナ追悼映画で、マジ泣けます。
でも両方ともファン向けですよね。F1、或はセナに興味がない人が観てもあまり面白くないと思うのですが、
今回のこの「RUSH」、かなり一般向けですよね。

何しろ監督は「アポロ13」や「ダヴィンチ・コード」のロン・ハワードさんだし、
F1クラスタとしては、これを機にF1に興味を持つ人が増えるのではないかと超期待してます。

私がこの映画の上映を知ったのは確か今年の夏に「STID」を観に言った時の予告編でしたが、
なぜ今更ニキ・ラウダとハント?とずっと思ってました。
だってこのふたりの全盛期っていつよ?(笑)

日本ではスーパーカーブームで「グランプリの鷹」が子供たちの間で人気があった頃に、
テレビではまだフジテレビではなくTBSでたまに放送してたと記憶してます。
私もニキ・ラウダは大事故から奇跡の復活をした後に知ったんですよね。すごいなーこの人と思ったものです。

なので「RUSH」に出てくる時期のニキやハントは「F1グランプリ栄光の男たち」で観たくらいです。

そうえいばニキは今年になってよくF1メルセデスAMGのピットにいます。
映画の宣伝?とか思いましたが、ニキはメルセデスの執行権の無い会長の就任してたんですね。
ニキさん、ニキ航空(現エアベルリン)を立ち上げたり活躍してますが、私の知る限りの言動をみても、
頭の良い方だなーと思ったりします。

ライバルをテーマにするならセナとプロストのほうが若い世代にも知名度があるし、
この時代は他にマンセルやニケ、デーモン・ヒルなどスター勢ぞろいな感じもするのですが、
ドラマチック度ではニキとハントの方があるのかも。
ニキとハントは同居もしたことがある友人でライバル。しかもその性質は静と動、氷と炎の正反対だし。

近年のF1はマシンの性能が勝敗を左右する部分が大きい上にレギュレーションが厳しくなっているので
資金力のあるメーカーしかプライベートチームが激減し資金力のあるメーカー以外撤退しています。
しかも、アジアに活路を見出したFIAがやたらサーキットを増やしたので(今年は19戦)
資金の無い弱小チームにとっては結構厳しいんじゃないかと。
ハントの引退理由もドライバーの腕ではなくマシンの性能が勝負を決める事への不満が理由でしたよね。

この映画を機にF1人気が上昇してくれる事を祈りますが、
そのためにも現状のF1をもう少し変えていく必要があると私は思っています。
まずはもっとプライベートチームが参加できる環境にして、ペイドラに頼らなくてもやっていけるようにしないとです。

熱く語ってしまいましたが映画の話に戻ります。
ジェームス・ハントはクリス・ヘムズワースが演じます。「アベンジャーズ」です。
でもすごくハントっぽいわ。すごいすごい。
ニキ・ラウダはダニエル・ブリュール。
「The Fifth Estate」のダニエルさんを演じた方ですが、
ダニエルさん(ご本人9のウィキの出演作に「The Fifth Estate」載ってないので、もしかしたら別人なの?
と思ってIMDb調べたら、ちゃんと載ってたので間違いないかと思います(笑)
この方も映画によってかなり別人になるカメレオンタイプなんですかね。


ストーリーは、友達でありライバルでもあった自由人ハントと走るコンピューターと言われるニキ。
1976年、ポイントリーダーだったニキはドイツGPのニュルブルクリンクが雨だったことからレースの中止を提案しますが、
ハントがこれを却下しレースを決行。

ニキは高速コーナーでクラッシュし瀕死の重傷を負います。
その年のチャンピオンになったハントが獲得しましたがハントはニキの事故は自分のせいだと悩みます。
奇跡的に助かり回復したニキはレース復帰を決意し、再びライバル同士のチャンピオン争いが復活します。

・・・てな感じかと(笑)
トレーラーを観るだけでも映像と音の迫力にちょっと感動します。
事実を基にしたフィクションというのが大好きな私なので今からワクワクしてます。
2014年2月7日全国ロードショーだそうですが、来年は観たい映画が多くて大変だわw