明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



鉄拐仙人は動きのあるポーズで作っていて面白いが、完成するのが惜しくて買い物に出かけたり食事したりグズグズしてしまう、快感をより高め長引かそう、という私の昔からの悪癖である。回転寿司のレベルが一、ニヶ月前よりすっかり落ちていた。 考えてみると、想像力により様々な表情に見えるように、無表情の人物ばかり作って来た。それに伴いポーズも同様である。昔しはボクサーを数体作ったが、ほとんど顔を腫らした試合直後の男ばかりだった。あえていえば極初期のチャック・ベリーのダックウォークがせいぜいだろう。作家シリーズとなると、さらに何もしていない。ジェットエンジンを背負って空を飛ぶ手塚治虫が動いている方だろう。昔の漫画雑誌の表紙をイメージした。小学校の卒業記念で学年で作った大きな紙のモザイク画は、その年にあった月面着陸にちなみ宇宙遊泳だった。真ん中に大きく主役の宇宙飛行士の下書きをしたのは私だったが、今見るとポーズが何となく似ている。 人体の構造は幼稚園児の頃から見続けたプロレス中継で知らないうちに学んだ。せっかく非日常的なポーズの男達のデータが膨大に頭の中にあるのに、ただ突っ立っている人物ばかり作って来て勿体ないな、と今頃になって思った。鉄拐仙人乾燥に入る。



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