すでに出来ている頭部に身体をざっとでも作るまでは、次のモチーフには目を向けない、と決めていたのだが、本棚を整理していて、ついページをめくって、英一蝶の『一休和尚酔臥図』を見てしまった。一休が道ばたで酔いつぶれしまい、傍らの庵の男が心配そうにしている図である。昔の絵画では東西問わず良くあるが、偉い人物を大きく描き、そうでない人を小さく描いてるところが可笑しい。 一休禅師の制作は、正月の京の街を竹竿にしゃれこうべを掲げて歩く“門松や~目出度くもあり目出度くもなし”の一カットだけを予定しているが、正月早々実に嫌味なことをして、さぞかし嫌がられたに違いないが、そうこうしているうちにお屠蘇で酔っぱらってしまい、しゃれこうべを放り出し、寝込んでしまう。ついでに野犬にオシッコをかけられたりして。放り出しついでに、余計な所まで放り出しても良い。私は酔っぱらいに関しては豊富なデータを保有しており、泥酔したままボロ雑巾のように死んだエドガー・アラン・ポーの死の場面の決定版制作を考えたこともあった。
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