明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


夕方もともと同じマンションに住んでいて、現在横尾忠則さんのドキュメンタリー映画を制作中のプロデュサーYさんと豊洲で飲むことに。木場の交差点の停留場からバスが便利だと聞く。ここかと行ってみると停留所が違う。電話で聞くと三つ目通りだという。しかし三つ目通りがどこか判らない。現代美術館側と聞いてようやく見つける。何が凄いといって私が凄い。 三つ目通りというのは、それこそ毎日のように横切る我が住まいから2、3百メートルのところである。20年以上住む、目と鼻の通りの名前を知らなかった。しょっちゅう耳にしていたし、タクシーに乗っても「三つ目通りから?」というセリフは何度も耳にしていたがフンフンと適当な返事をしていた。方向音痴で道路など興味がないので、それがここだと頭に刻まれていなかったのであった。これには自分でも少々驚く。興味があるものと無いものがの差が激しいのは生まれつきで、多少バカと思われていたのか小学生の時、担任と相談した母が授業中迎えに来て、タクシーでどこかの施設に行き、知らないおじさんと大きな積み木で遊んだり色々質問されたりしたのを思い出す。積み木なんか面白くないのに子供らしくサービスしてやったが。今日はたまたま三つ目通りを知らなかったことが露見したが、あまり外を出歩かず、知ったかぶりしていればなんとか社会人に紛れて暮らすことはできるものである。 横尾さんのツイッターでなぜ映画のスタッフは昼食にカツドンを食べるのか?カツドー屋だからだろうなァ、と書かれていたが、Yさん顔がフックラしていて笑う。以前はガリガリで最近ロケ弁食べてないから、と聞いていたが本当であった。

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