写真作品を発表する場合、常に人形が被写体であったが、次回予定の個展では人間が被写体となる。こんなことは最初で最後になるかもしれない。といいながら、二人の撮影を残して、すでに個展が数回開けるくらいのデータ量である。 ところで苦肉の策ながら、人形作りならではという作品が数カットできた。私の被写体はすべて素人である。自分がどんな裸の持ち主だか実は良く判っておらず、ポーズもどうしていいか判らない。そこがとても良いのである。ヌードの場合、顔を入れると意味が生じてしまうので、鼻や首から下をフレームに入れることが多いが、そうでなくとも素人であるからほとんどの場合、顔を入れる訳にはいかない。 日頃発表できない物は作らない、と心がけているはずが、つい忘れてしまうことがある。昔撮ったある日のカットはすべて顔が入っていて、というよりほとんどポートレイトのつもりで撮影している。肝心なところに顔が来ているのでトリミングのしようがないない。そこで顔を変えてみることにした。以前、ビリビリになった古写真を修復したことがある。中年女性の顔は欠け、抱かれた子供も酷い有様であった。それは福笑いをするフランケンシュタイン博士の如き作業であったが、なんとかなった。あれを考えればできなくはないだろう。 結果、日頃人物を造形し続けていることが役にたった。これなら親からいただいた顔を変えるのは忍びないが、写真を撮られるのがめっぽう好きな指名手配犯のニーズにも充分応えられそうである。 某区の職員お二人と会う。来年庁舎内に展示する写真作品について。
オイルプリント制作法
インキング映像↓
http://youtu.be/kZozcEqgKsE
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