明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



某作家を制作中だが昔の作家なので、アマチュアが気軽に写真を撮るような時代ではなく、ほとんど職業写真師の撮影で、その肖像は正面から、やや斜めといった調子である。今のところ横顔の写真は見つかっていない。あるとしたら、誰かの葬式や文士の集まりを写した、今でいうスナップ写真だろうが、見た事がないので想像するしかない。しかし大体の様子は判るもので、正面や斜めの写真から作り進めていくと、おそらくこうであったろうと思われる、横顔や後姿が自動的に出来上がっていく。もちろんそれは現代人が見たことがないイメージなわけだが、これは立体だからこその“役得”であり、完成したら、この角度から撮ってやろうと考えることは、実に楽しい。 この人物は某所に銅像が立っているようである。それが作家の存命中に、本人を目の前に作られたものなら参考にしたいが、そうでなかったら私と条件は一緒である。そんなものは相手にしない。

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