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レモンと性と愛(PART 2 OF 3)

2016-01-28 13:31:21 | 日本人・日本文化・文学論・日本語





 

レモンと性と愛(PART 2 OF 3)



家畜人ヤプー


(yapoo33.jpg)

家畜人ヤプーは、1956年から『奇譚クラブ』に連載され、その後断続的に多誌に発表された沼正三の長編SF・SM小説。
なお、本作品はマゾヒズムや汚物愛好、人体改造を含むグロテスクな描写を含む。

『奇譚クラブ』連載時から当時の文学者・知識人の間で話題となっていた。
そのきっかけは三島由紀夫がこの作品に興味を示し、多くの人々に紹介したことによる。
三島のみならず渋沢龍彦、寺山修司らの評価もあり、文学界では知名度の高い作品となった。

『奇譚クラブ』誌上での連載を終えて、誌上の都合で掲載できなかった部分などの作者による加筆の後、都市出版社により単行本が出版され、この際、右翼団体が出版妨害を行い、1名逮捕・2名指名手配という事件にまで発展した。

『奇譚クラブ』1956年12月号-1958年4月号までの連載では打ち切りという事情もあり物語は完結せず、都市出版社版、角川文庫版、スコラ版、太田出版版、幻冬舎アウトロー文庫版と補正加筆が行われながら版が重ねられ、完結に至る。
このような事情から版により内容に食い違いが存在する。

あらすじ

婚約中のカップルである日本人青年留学生麟一郎とドイツ人女性クララは、ドイツの山中で未来帝国EHS人ポーリーンが乗った未来世界の円盤の墜落事故に巻きこまれ、それがきっかけで未来世界へ招待されることとなる。

未来帝国EHS(The Empire of Hundred Suns)は、白色人種(特にアングロ・サクソン系のイギリス人)の「人間」と、隷属する黒色人種の半人間「黒奴」と、旧日本人の家畜「ヤプー」(日本人以外の黄色人種は核兵器と細菌兵器によりほぼ絶滅している)の3色の厳然たる差別の帝国である。

ヤプーに対しては、EHSの支配機構は抵抗するものを屈服させるのではなく、あらかじめ白人を神として崇拝させ「奉仕する喜び」を教えこみ、喜びのうちに服従させるしくみである。
黒奴に対しては、巧妙な支配機構により大規模な抵抗運動は行えないようになっており、小規模の散発的抵抗がまれにあるだけである。
ささいな過失などでも死刑に処されるなど酷使されるため、黒奴の寿命は30年ほどで、白人の200年より短い。

EHSは女が男を支配し、男女の役割が逆転した女権主義の帝国である。
EHSの帝位は女系の女子により引き継がれ、男性は私有財産を持つことすら禁止され、政治や軍事は女性のすることで、男性は化粧に何時間も費やし、学問や芸術に携わる。
EHSではSEXにおいても、騎乗位が正常位とされるほど徹底している。

そして、家畜である日本人「ヤプー」たちは家畜であるがゆえに、品種改良のための近親交配や、肉体改造などを受けており、「ヤプー」は知性ある動物・家畜として飼育され、肉便器「セッチン」など様々な用途の道具(生体家具)や畜人馬などの家畜、その他数限りない方法により、食用から愛玩動物に至るまで便利に用いられている。
白人女性の出産も、受精卵の移植によって子宮畜(ヤプム)が代行する。

さらに、日本民族が元々EHS貴族であるアンナ・テラスにより、タイムマシンの利用によって日本列島に放たれた「ヤプー」の末裔であること、日本神話の家畜人ヤプーの世界における物語を暴露し、これに基づく日本の各種古典の解釈が行われる。


(yapoo34.jpg)

日本人青年の麟一郎と、ドイツ人女性のクララのカップルは空飛ぶ円盤(タイムマシン)の事故に巻き込まれたことから、このような未来世界へいざなわれる。
二人は未来世界で、様々な体験をする。

白人女性で元貴族の生まれであるクララはEHSの貴族たちに同胞として迎えられ、EHSの事物を満喫する。
麟一郎は心身を改造され、凄まじい葛藤を経て、自らクララの家畜として生まれ変わる。
その間、わずか三日であった。




出典: 「家畜人ヤプー」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』




デンマンさんの言おうとしている事がなんとなく解ってきましたわァ。



さすがはレンゲさんです。。。 かつてレンゲさんは次のように書いていたのですよ。



(renge37b.jpg)

そこまで人を駆り立てる物って

何なんだろう?


2005 01/08 01:28

わたしは「家畜人ヤプー」の
沼 正三氏を思い出す。
彼の思い描いた壮大なユートピア。
イマジネーションとリビドーが
彼を書かずにはおかせなかったのだろう。

彼は夜な夜な
そのイメージの世界へと旅立ち、
恍惚の笑みを浮かべ、
自分が創り出した女神たちに奉仕し、
虐げられていたのだろう。


(yapuh1.gif)

表の顔とのギャップが大きいほど、
秘められた場所での彼の悦びも、強く、
刺激的になり、
仮想ユートピアも、あざやかに、
現実のものとなっただろう。

それは、彼の知性が高かったために、
そのような壮大な世界を
得ることができたのであって、
凡人ならば、実際に血の通った“女神”を必要とするのだ。

ユートピアといえば、トマス・モアを思い出すが、
彼は自分のおかれている現実にたいして多くの不満を持ち、
そのうち想像と妄想を結実させ、あの作品を書いた。

人の欲望、不平、不満は、時に妄言などを生み出し、
何らかの「アンチ」な行動に向かわせる。それが社会を動かす力となるか、
ただの変人呼ばわりで終わるかは、本人の死後、評価が決まるかもしれない。

 

by レンゲ  




『性と愛と負の感情』より
(2006年7月2日)




あらっ。。。 これは あたしが11年前に書いたものではありませんか!



そうですよ。。。 僕はレンゲさんの書いたものはほとんど残らず保存してありますからねぇ~。。。 (微笑)

それってぇ、なんだかストーカー行為に似てません!? うふふふふふ。。。

いや。。。 ストーカー行為なんて、そのような下劣なことを言わないでくださいよゥ。。。 僕はレンゲさんの文学的な才能に惹かれていたのです。

マジで。。。?

もちろん、僕は真面目ですよ。。。 そうでなければ、11年前に書いたものを保存しておくはずがないでしょう!。。。 レンゲさんは、めれんげさんのように境界性人格障害を患っていた。。。 それは知的障害ではないんですよ。 何度も書いたけれど、境界性人格障害を患っている人には、頭のいい人が多いです。

あらっ。。。 そうなのですか?

あのねぇ~、これまで、低脳で内容のない人物が“あたしは境界性人格障害者です”と言ったのを聞いたことも見たこともないです。 (微笑)

つまり、この事を言うためにわざわざ「檸檬」と「家畜人ヤプー」を持ち出してきたのですか?

そうです。。。

でも、わざとらしくてぇ 取って付けたお世辞に聞こえますわァ。

レンゲさん。。。 あなたはもっと自分に自信を持つべきですよ。 梶井基次郎のようにえたいの知れない不吉な塊が始終私の心を押さえつけていた。 焦燥といおうか、嫌悪といおうか、それが私の身に襲いかかってきたのであるというようなことが レンゲさんにもよくあるのです。 そういう時に書いたのが上の手記ですよ。

それで、あたしのどのようなところが知的なんですのォ~?

まずねぇ、リピドーなんて言葉を知っている人は女性の中では余り居ないと思います。 リピドーと言う言葉を知っている、ということは、フロイトの本を読んだか、精神分析の本を読んだ事があると言うことですよねぇ。 フロイトの本だとか、精神分析学の本だとか。。。、そういうものは余り女性が読みません。 平均的な女性なら、料理の本だとか、芸能雑誌だとか、少女漫画だとか、ファッション雑誌だとか、女性セブンだとか。。。そういう本を読むでしょう? ところが、レンゲさんは、形而上学的な内容の本を読んでいる。

分かりますか?

それにねぇ~、「家畜人ヤプー」なんて、女性が読んでも、余り面白い本だとは僕には思えない。 ところが、レンゲさんは良く理解している。 上の文章を読むだけでも、そのことが分かりますよ。

そうなんですのォ~?

なぜか。。。? 僕は考えさせられました。 僕の結論は、恋愛経験の多い人じゃないと、女性には「家畜人ヤプー」が理解できないと思うんですよ。 なぜならねぇ~、恋愛経験を通してしか沼正三さんのような男に出会えないからです。

あたしが、そのような男性に会ったことがある、とデンマンさんはおっしゃるのですか?

そうですよ。 レンゲさんは次のように書いていましたからねぇ~。。。


出会いと追憶

2004 12/28 18:49 編集

冗談まじりの場合が多いけど、
…いるんですよね
…女性のレイプ願望を信じてる男。

あなたたち…マジでまとめて監禁して、
そりゃあもう、♪あんな事・こんな事・やりたい事いろいろ~♪
さんざん辱めて、どんなに赦しを乞うても、おまえには何の決定権もない!



およそ考えられる拷問を全て与えて、
ようやくご褒美をあたえてやろう。
でも、いつまでもわたしの足に、
ご奉仕はさせてやらない。
次は一頭づつおさんぽだよ。

おまえの身体には、
縄がくいこんでいるだけ。
四つんばいになって
かすれて血がにじんできた
オマエのひざは、
わたしへのみつぎもの。
後でたっぷりかわいがってやろう。

わたしは感動してしまった。
別の奴隷だけど。
コイツはあの汚らしいものを、
わたしの前で
決して放出しない。
そして、わたしはビールを飲みながら、
コイツに向かってグチを言う。

わたしが下らない話をしていても、
決して正座をくずすことなく、
神妙な顔で聞き入っていた。

まだまだいろんな人に会った。

わたしはとてもマジメに出勤していた。
目標があったから。
ちゃらちゃらしていられなかった。
わたしは、前方にギラギラしたお日様を
いつも目をそらさずに見据えていた。

 

by レンゲ




『性と愛と負の感情』より
(2006年7月2日)

(renge015.gif)



デンマンさんは、こんなものまで保存しておいたのですか?



いけませんか? (微笑) レンゲさんが書いたものは、僕にとってレンゲさんと同じように愛(いと)しいものですからねぇ~。。。

あたし喜んでイイのかしら?

喜んでくださいよ。。。 レンゲさんが喜んでくれると、僕もうれしいです。

でも、デンマンさんは、こうしてあたしを晒すために保存しておくのですわ。

違います。 レンゲさんが知的であることを示すために、こうして保存しておいたのですよ。 梶井基次郎は丸善の棚に黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛けてきた悪漢が私で、十分後には気詰まりな丸善が美術の棚を中心として大爆発をしたらどんなにおもしろいことだろうか、この想像を熱心に追求したのだけれど、レンゲさんは「家畜人ヤプー」のドイツ人女性・クララのように“性と愛”を追求したのですよ。



(laugh16.gif)


 (すぐ下のページへ続く)


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