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『自分の壁』の嘘

2022-05-06 01:15:24 | ネットストカー・荒らし・インターネット
 

『自分の壁』の嘘

 


(jibun01.jpg)


思想は自由

日本人は欧米人と比べると、世間の中で「自分」を出さずに従っています。
しかし、その分、頭の中の自由度は相当なものです。
外で不自由な分、中で自由になっているのです。
どこの国の人であろうと、脳の容量は同じようなものですから、どこで自由な部分が出てくるかが違うだけです。

現在、世界のインターネットの書き込みのうち70パーセントほどが日本語だといいます。
日本語を使っているのはせいぜい全世界の2パーセントですから、いかにそれが多いか。
考えてみると恐ろしいほどの量です。
これは日本人が好き勝手に物を考えて、それを書き込んでいるからです。

頭の中が好き勝手、という事を日本人は、当たり前だと思っています。
だから日本人は「思想の自由」などということをわざわざ言いません。

しかし、世界を見れば、こんなに自由な人たちばかりではないのです。
欧米の人たちは、もっと考え方に一定の枠がはめられています。
C・W・ニコルさんは、「日本に来て一番良かったことは、宗教からの自由があること」と言っていました。
日本人で、頭の中に宗教による枠が厳しくはめられている人はそう多くはないでしょうが、外国ではそういうものがあるほうがふつうです。

頭の中で危険なこと、いやらしい事を平気で日本人は妄想します。
日本の春画は、驚異的な表現力と量の豊富さを誇っています。

あれは生殖行為の時の脳の中味を外部に出して絵にしたものです。
生殖器が体全体に比べて異常に大きいのも、そのせいです。
ああいうものを考えて、絵にするということに、日本人はあまり抵抗がありません。

しかし、外国人の多くにとっては考えることも汚らわしい。
「汝、姦淫することなかれ」ということです。

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)




40-41 ページ 『「自分」の壁』
著者: 養老孟司
2014年6月20日 初版発行
発行所: 株式会社 新潮社





(kato3.gif)

夕べ 上の本を読んで 考えさせられたのですよ。
何を?

あのねぇ~、まず養老さんが「世界のインターネットの書き込みのうち70パーセントほどが日本語だといいます。」と書いているのですよ。
でもねぇ~、僕がこれまでネットサーフィンしてきた経験から考えると、ちょっと違うのではないか!?
そう思ったわけです。

どうして?

僕はバンクーバーで英語だけしか使えないシステムで20年ほど前に
いくつかのホームページを立ち上げ
10年ほど前にブログを立ち上げた。
当時は英語だけを使って書いていたものです。

だから、当然、全世界では 英語が70%以上を占めていたはずです!

それから IME (Input method editor)というのがあると知って
英語のシステムでも日本語が使えるようになった。


(ime001.png)

『拡大する』

 

日本の人口が世界に占める割合は、多くても2%程度でしょう。

ネットで調べてみると確かに、その通りなのですよ。
次のパイグラフを見てください。


(pop32.gif)



この統計は2006年のモノです。
現在2016年5月では、すでに世界の人口は 70億人を越えているので、しかも 日本の人口は減少傾向にありますから、2016年時点では 1.9%よりも少ないでしょう。

では、ネットで調べてみると、現在 インターネットの言語使用者は どうなっているのか?
次の棒グラフを見てください。

 


(langraph1.gif)

『拡大する』

 



2015年11月末時点で日本語を使っている人は 1億1500万人で5ヶ月前と変わらない。
日本人は人口が減少傾向にあるから、
日本語を習い始めている人がいるとしても、
プラスマイナス ゼロとなって、日本語を使う人は横ばいです。

英語を使っている人は2015年11月末時点で 8億7300万人で5ヶ月前と比べると 2100万人増えている。
要するに、英語が国際語になっているので 英語を使う人が増えているということですよね。

カナダなどは、毎年たくさんの難民を受け入れているから、
英語を学ぶ人がたくさんいる!

では、インターネット上で各言語が占める割合はどうなっているのか?
次のパイグラフを見てください。


(langraph2.gif)



確かに、日本語を使ってネットで書き込みをしている人は 世界全体の 3.4% で、6位です。
人口では 世界に占める割合は 1.9%だから、 かなり多いというのは事実です。

でも、養老さんが「世界のインターネットの書き込みのうち70パーセントほどが日本語だといいます」と書いているのは、事実とは、かなりの隔(へだ)たりがあるようです。

ちなみに、僕の Denman Blog の海外からのアクセス状況を見ると次のようになっています。

 

海外からのアクセス

 


(wp60512map.png)


(wp60512.png)

『行田市長@夢の対談』on Denman Blog

 

現在 僕は85%から90%の記事を日本語で書いています。
だから、123ヵ国の人が僕の Denman Blog にアクセスしているということは かなり驚くべきことです。

でも、海外からアクセスしている人たちのほとんどは日本人の海外移住者か、海外旅行者、あるいは日本商社の海外駐在員だと思います。
日本人以外で日本語が読める人が いったいどれほど Denman Blog にアクセスしているのか?
正確には分かりませんが、推定で1%ぐらいではないかと思います。

通算で 320,000人がアクセスしていますから、1%としても3,200人が日本人以外の人たちのアクセス数です。

 


(mousou03.jpg)

 

次に違和感を感じたのは、養老さんが「頭の中で危険なこと、いやらしい事を平気で日本人は妄想します」と書いていますが、
これは何も日本人に限ったことじゃない!
少なくとも自由主義諸国の人々は頭の中で危険なこと、いやらしい事を平気で妄想します

どうして、そうだと分かるのか?

むしろ、拳銃乱射事件や性犯罪は、日本よりもアメリカの方が多いでしょう!
では、統計を見てみたいと思います。

 


「犯罪率統計-国連調査-(2000年)」

世界の強姦(レイプ)発生件数

(10万人中犯罪が何件あるか?)

世界の強姦(レイプ)が多い国順

1.南アフリカ共和国 123.85件
2.スワジランド 121.24件
3.オーストラリア 81.41件
4.セシェール 78.79件
5.カナダ 78.08件
6.パラグアイ 57.35件
7.ジャマイカ 49.53件
8.ドミニカ 32.88件
9.アメリカ合衆国 32.05件
10.アイスランド 25.98件

アメリカは日本の18倍!

カナダは、なんと日本の44倍!





ヨーロッパとロシアでは…

•イギリス 16.23件
•ロシア 4.78件
•スペイン 14.34件
•フランス 14.36件
•アイスランド 25.98件 (世界ワースト10位)
•ウクライナ 2.33件
•ノルウェー 12.36件
•ハンガリー 5.89件
•ドイツ 9.12件

(イギリス、スペイン、フランス、ノルウェーなどは日本の約10倍の多さである。)




アジアでは…

•日本 1.78件
•インド 1.55件
•韓国 12.98件
•中国 2.84件
•中国(香港) 1.53件
•タイ 6.62件
•トルコ 1.93件





日本人よりも、むしろ欧米人の方が頭の中で危険なこと、いやらしい事を平気で妄想している!

だから、そうした妄想が、こうして犯罪に結びつく!

 

なぜ浮世絵師は春画で生殖器を

体全体に比べて異常に大きく描くのか?


養老さんは「あれは生殖行為の時の脳の中味を外部に出して絵にしたものです」と書いていますが、僕は違うと思います。

じゃあ、なぜ浮世絵師は春画で生殖器を体全体に比べて異常に大きく描くのか?

それは日本の次のような性的だけれど、健康で、おおらかで、楽しい文化を考えると理解できます。

 


(shunga007c.jpg)



 


田縣(たがた)神社の豊年祭


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「野も山も みなほほえむや 田縣祭」例大祭は国の内外で有名な豊年祭として、毎年三月十五日に執り行われます。

この祭は直径六〇センチ、長さ二メートル余りの大男茎形(男性の性器)を毎年新しく檜で作成し、それを厄男達が御輿に担ぎ、御旅所から行列をなして当社に奉納し、五穀豊穣、万物育成、子孫繁栄を祈願する祭です。

当日は世界各国からの参拝者で境内は埋まり、「見くらべて 笑えこの梅 あのさくら」の詩歌の如く、国境を越えてみな微笑む祭で、まさに「天下の珍祭」であります。




『田縣神社 公式ホームページ』より


 



日本には昔から大きな男根や大きな女陰を五穀豊穣、万物育成、子孫繁栄を祈願する時に、その象徴として大切にする習慣があったのですよ。

探せば、次のように日本各地に容易に見つけることができます。

 


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和歌山県の白浜美術館に隣接する歓喜神社には子宝安産、夫婦円満などに御利益のある男根と女陰が祀られている。





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山口県の麻羅観音

境内には石で作られた男根像がキノコのようにたくさん地面から生えている。

社殿や祠にも木製男性器模型が多数奉納されている。





(kanamara2.jpg)

川崎市の金山神社で行われる“かなまら祭”

江戸時代に川崎宿の飯盛女達が性病除けや商売繁盛の願掛けを行った「地べた祭」に端を発する。

現在、祭は商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合などを願い、毎年4月第1日曜日に行われている。





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新潟県栃尾市の“ほだれ祭”

ほだれとは「穂垂れ」つまり稲や粟がたわわに実り、穂先が垂れる形に由来する言葉で、農耕の実りを表します。

道祖神のひとつである男根形のほだれ様は農耕の実りと人の実りを守る神様として、古くから信仰されてきました。

新潟県のほぼ中央に位置する栃尾市。

その市街からほぼ南へ7kmほどいった下来伝地区には、日本一の大きさを誇る「ほだれ様」が祀られており、毎年3月の第2日曜日には地区をあげて、高さ2.2m、重さ約600kgの巨大な男根形の御神体のご利益にあやかろうとする「ほだれ祭」が催されます。




つまり、日本人は昔から性的だけれど、健康で、おおらかで、楽しい文化を持っていたのです。

この文化が日本の春画を生んだといっても言い過ぎではないでしょう!

養老さんも含めて、我々は完璧ではありませんから、誰しも 思い込みや偏見や先入観というものを持っています。

そういうわけで養老さんも“バカの壁”を取り払って、考え直してみたらいいと思います。

あなたも“バカの壁”に取り囲まれないように!




初出:2016年5月19日



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