Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

天国の青い蝶

2013年04月11日 23時47分04秒 | 洋画2004年

 ◎天国の青い蝶(2004年 カナダ、イギリス 94分)

 原題 The Blue Butterfly

 staff 監督/レア・プール 脚本/ピート・マコーマック 撮影/ピエール・ミニョー

     美術/イェイム・フェルナンデス 音楽/スティーヴン・エンデルマン

 cast ウィリアム・ハート マーク・ドネイト パスカル・ビュシエール ラオール・トゥルヒージョ

 

 ◎1987年、カナダからメキシコへ

 カナダの昆虫館モントリオール・インセクタリュウムにある巨大コレクションは、

 昆虫学者ジョルジュ・ブロッサールのもので、映画はここから始まる。

 この映画は、かれの体験した不思議な実話らしいんけど、

 環境が劇的に変わることで、ほんとに末期の脳腫瘍が快癒するんだろか?

 でも、当時6歳(映画では10歳ね)だったダヴィッド・マランジェが来日して、

 自分の体験についてインタビューに答えてるんだから、ほんとなんだよね?

 てな疑問を観る前には浮かべていたんだけど、それは無駄な時間だったかも。

 洋画のいいところは、病気を悲劇だと捉え切らないことだ。

 重篤な病気になって病人が苦しんだり、それを見守る家族や関係者が狼狽したり、

 ともかく、

 死を迎えることで、悲しみにひたる映画が感動作だとかいうことに、

 ぼくは、首をかしげちゃう。

 悲しみを見て涙するのは同情で、喜びを見て涙するのが感動だとおもうから。

 この映画も、そういう類いのものだ。

 もちろん、病気と蝶、そして学者と母親の恋愛を媒介にして、

 人間の肉体と心の再生を主題にしている。

 ロケ地は、中米コスタリカの熱帯雨林、トルトゥゲーロ国立公園あたりだそうな。

 実際に蝶を捕まえに行ったのは、アカプルコらしいから、ちょっと雰囲気がちがう。

 より神秘的なロケーションを持っていることがロケハンでわかったからだろう。

 その雰囲気は、この映画には欠かせないもんね。

 ちなみに、モルフォ蝶の美しさといったら、ない。

 ブルーモルフォっていう蝶は、モルフォ蝶の中でも青いやつの総称なんだろうけど、

 その中でも、ぼくは、

 キプリスモルフォとヘレナモルフォっていうやつがお気に入りだ。

 ブローチとかが手に入ったら帽子にでもつけるんだけどな~。


コメント    この記事についてブログを書く
« 恋とスフレと娘とわたし | トップ | 青髭 »