◎最強のふたり(Intouchables)
頸髄損傷の富豪とその世話をする羽目になった黒人の物語ってのはこの映画の中だけで、実際はアルジェリアの青年らしいんだけど、でもまあこんなことが実際にあったんだね。ただ、ふしぎなもので、海外だと立場のまるで正反対な人間同士がひょんなことから深い絆を結んで生涯を共にするような関係を築いていったりするんだけど、邦画にはあんまりこういう物語がない。なんでなんだろう?
おたがいがコンプレックスをもってて、それは仕事や財産だけではなくて肉体や病気や恋愛もあったりするんだけど、その足りないものを補い合えるような関係を築いていく物語で、おたがいが本能的に察知してひと目惚れするようなものなんだなと。人の出会いってのはこういうこともあるんだよっていう話だね。