狷介不羈の寄留者TNの日々、沈思黙考

多くの失敗と後悔から得た考え方・捉え方・共感を持つ私が、独り静かに黙想、祈り、悔い改め、常識に囚われず根拠を問う。

JapanーIran、public justice & self-sacrifice/映画「海賊とよばれた男」:戦前から受け継ぐ「公義」の為の気骨在る自己犠牲の精神、戦後艱難を共にしたイランと日本

2019-01-06 01:01:07 | 日本政治・総合 2018~
 






 
YouTube: 「海賊とよばれた男」予告編

 日本人は何故、高いガソリン代を払い続けなければならないのだろうか?。
 マスコミにとっても「死活問題」である「経済」と「石油」。
 戦後間もなく、艱難を共にしたイランと日本。

 昨年(2018年)9月28日(金)、読売テレビ(日本テレビ系)で放送された映画「海賊とよばれた男」を視聴した。
 次に、その映画の概要を借用する。

 以下、ウィキペディア「海賊とよばれた男」より
  「百田尚樹による歴史経済小説である。
  出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている。
  第10回本屋大賞受賞作品。2016年(平成28年)12月現在、上下巻累計で420万部突破のベストセラーとなっている。
  2016年(平成28年)12月10日に映画化作品が全国公開された。」
  「1945年(昭和20年)8月15日。連合国と日本の戦争は終わった。東京をはじめとした主要都市は徹底的に爆撃されて瓦礫の山となり、海外資産のすべてを失って莫大な賠償金が課せられようとしていた。これから日本はどうなっていくのだろうかと、日本国民の誰もが途方に暮れて失意に包まれているとき、すでに老境に入っていた国岡商店の国岡鐡造店主は、わずかに残った社員を前に訓示を行う。三千年の歴史を誇る日本人としての誇りを失わぬように渇を入れ、さらに「ひとりの馘首もならん!」と、社員を一人も解雇せずに、日本と国岡商店の再建に挑もうとする。」
  「((明治18〜昭和20年)
  神戸高商在学中、国岡鐡造は石油の将来性に目を付け、また消費者の利益のために、問屋を介さず広範囲に直営店を展開する「大地域小売業」の夢を持つ。大財閥鈴木商店を蹴って、神戸の酒井商店に丁稚として就職した鐡造は、ここで店主の心構えを学び、また台湾での商談を成功させたところで、神戸高商時代に知り合った資産家:日田重太郎から多額の資金援助を得て、郷里に近い門司に「国岡商店」として独立する。
  国岡商店は、石油卸売業者として漁船の燃料を扱うと好評を得る。さらなる販路拡大のため、下関と門司での住み分けを図る協定をかいくぐり、下関側の漁師に海上で燃料を売るため、従業員とともに伝馬船で海に漕ぎ出す姿は「海賊」と呼ばれた。さらには寒冷な満州でも使用可能な、良質な機械油を南満州鉄道に売り込むことにも成功する。こうして海外にも販路を拡大するが、一方で、同業他社からの反発も強く、さらに日本の石油政策の統制化を受けて、国岡商店は日本国内での営業が困難になる。念願のタンカー日章丸を就航させて程なく、米国の対日石油禁輸を発端に、大東亜戦争が開戦する。鐡造も、日本のためという一貫した姿勢を貫くが、大局の前になすすべもなく、敗戦を迎える。」
  「(昭和20〜22年)
  売るべき商品「石油」がそもそもないという現実に直面した国岡商店は、社員一丸となって新しい仕事を求め、……石油配給統制会社(石統)からも締め出されていた。
  その石統は、日本への石油輸入再開の条件としてGHQから出された、旧海軍の燃料タンクから燃料を浚うという、非常に過酷な仕事を国岡商店にさせる。その後も国岡商店は、……」
  「(昭和22年〜昭和28年)
  国岡商店は次々と苦難を乗り越え、石油タンクの所有、そして二代目のタンカー日章丸建造を果たし、外国資本によらない「民族系」石油元売として順調に事業を拡大していた。しかし欧米資本の7つの石油メジャー、通称「セブンシスターズ」の妨害により、北米からの石油輸入が困難になった。
  ある日、鐡造は同じ福岡出身の実業家石橋正二郎の紹介で、米国籍のイラン人:ホスロブシャヒと知り合う。昭和26年(1951年)、イランは石油の国営化を宣言し国際関係が不安定になっていたが、鐡造は英国との契約を反故にした経緯を快く思っておらず、イランからの石油輸入を断る。しかし、イランが長年にわたり英国から搾取されている実態を知ると、海外渡航や保険の問題解決、そしてモサデク首相らとの交渉をまとめ上げさせ、ついに日章丸の派遣を決心する。昭和28年(1953年)、日章丸は極秘裏にアバダン港に到着し、イラン人の大歓迎を受ける。復路では英国東洋艦隊の海上封鎖を掻い潜る。この「日章丸事件」は、石油自由貿易や日イラン友好の嚆矢として期待されたが、モサデクの失脚によりわずか3年でイランとの貿易は終わった。
  「((昭和28年~昭和49年)
  鐡造は石油メジャーと対決するためには、産油国から直接輸入し、自ら精製する必要を痛感する。バンク・オブ・アメリカからの巨額の融資を受けることに成功すると、アメリカ人の懐の広さに感じ入る。そして、昭和32年(1957年)、徳山に、自らの理念を込めた製油所を想定以上の速さで建設させた。」
 (以上、ウィキペディア「海賊とよばれた男」より)

 この映画は実話をモデルにしている事から限りなくノンフィクションに近いのであるが、特に僕が下線を引き太字にしている部分は、全くの事実である。
 旧約聖書の中では、ペルシア(現イラン)が寛容の国である事が述べられている。イランはガージャール朝期に、イギリス、ロシア、フランス、ドイツ、オスマン帝国等により侵攻や工作、占領が成される等して、内憂外患状況が続いた。続く1925年からのパフラヴィー朝期に、前朝期にも提示していた外国軍の撤退、不平等条約の破棄、反植民地主義政策、軍備増強を進める一方で、西欧化、近代化と共に、更に1936年の女性の「ヘジャブ」(ヴェール)着用の非合法化等よって、反イスラム的な統治を行った。
 1941年にレザー・パフラヴィー初代皇帝がモハンマド・レザー・パフラヴィーに譲位した後、1951年、後のイラン革命(1979年)時に讃えられた「モハンマド・モサッデク」が首相に就任した。その同年、日本は戦争勝者であるアメリカをはじめとする連合国との間での平和条約(サンフランシスコ講和条約)に署名(翌年に発効)し、それまでは「停戦」状態であった大東亜戦争、及び太平洋戦争が終結すると共に、日本国の主権が承認された。また同時に、日本と米国の間での安全保障条約も署名された。
 モサッデク氏は、1905年の日露戦争に於いて日本がロシアに勝利した事に影響を受けた事にもよる、1906年~1911年にかけたイラン立憲革命に参加された。1944年に国民戦線を結成し、民族主義を掲げ、イギリスへの抵抗運動を行われた。国民戦線は、1945年の第二次世界大戦「停戦」後、唯一の反植民地を掲げる勢力となり、国民の圧倒的支持を受け、1951年に民主主義的選挙によって首相に就任された。そして、イランの石油を英国から取り戻し、国家主権をも意味する「石油国有化」を実現させた。

 以下、ウィキペディア「モハンマド・モサッデク」より、
  「第二次世界大戦においてイランは、北はソ連、南はイギリスに占領され(→イラン進駐)、戦後もイギリスの影響力の強い政権が続き、アングロ・イラニアン石油会社(英語版)(AIOC)はアバダンの石油を独占し利益を独占、イラン国内に石油による利潤はほとんどもたらされない状態が続いていた。そのような中、以前から存在した石油生産の国有化案を民族主義者モサッデクは「石油国有化政策」へとつなげていった。
  イギリスは懐柔案として「アングロ・イラニアン石油会社の利益をイギリスとイランが半々ずつ受け取る」という石油協定の改正を提案するが、モサッデクはこれをイギリスのイラン支配継続の意図をみて断固として反対した。石油国有化はイランの完全な主権回復を主張する運動のシンボルとして国民の支持を得て盛り上がりを増し、1951年の首相就任後に石油国有化法を可決させてアングロ・イラニアン石油会社から石油利権を取り戻し(イギリスのイラン支配の終結)、石油産業を国有化する。」
  「イラン産石油はイギリスやアメリカの国際石油資本(メジャー)の報復より国際市場から締め出され、それによりイラン政府は財政難に瀕し、国民戦線の内部では離反者が出るなどしてモサッデクの支持は失われていく。
  アメリカとイギリスは再び石油利権を取り戻すため、(米)CIA(及び英MI6)により大量の資金を軍人・反政府活動家などへ投入することで暴力による政府転覆を目指す内政干渉の秘密工作を行い(アジャックス作戦、TPAJAX Project)、その結果1953年8月15日から19日の皇帝派によるクーデターによってモサッデクを含む国民戦線のメンバーは逮捕され失脚した。」
  「モサッデクは不公正な裁判により死刑判決を受けたが、執行されず3年間投獄され、その後に自宅軟禁となるが軟禁中の1967年に死去した。1979年に起きたイラン革命の時には、モサッデクの顔の写真や絵画を掲げて讃えられた。」
 (以上、ウィキペディア「モハンマド・モサッデク」より)

 そのモサッデク氏が失脚される直前の同年3月23日、日本にとっては例え形式的にでも主権が回復した翌年、出光興産社長の出光佐三氏がイランに向けて派遣された「日章丸」は神戸港を出港し、4月10日、イランのアーバーダーン港に到着。4月15日、石油を積みアーバーダーン港を出港し、5月9日に川崎港に到着した。英国がイラン産石油の買い付けを行うタンカー撃沈を表明する事で脅しを掛けていた中でのイランへのタンカー派遣であった為に、世界中の注目を浴びる中で、途中、武器を装備していない民間船の日章丸がイギリス海軍からの攻撃や海上封鎖等を回避しなければならない程の危険を伴った。

 以下、ウィキペディア「日章丸事件」より、
  「イギリスの影響下にあったイランは、第二次世界大戦後独立していたものの、当時世界最大と推測されていたその石油資源はイギリス資本の元にあり、イラン国庫にも、国民にも利潤が充分に回らない状況にあった。……」
  「……英・石油メジャーのアングロ・イラニアン社(BPの前身)は、積荷の所有権を主張して出光を東京地裁に提訴し、同時に出光に対する処分圧力が日本国政府にもたらされた。
  しかし、イギリスによる石油独占を快く思っていなかったアメリカ合衆国の黙認や、喝采を叫ぶ世論の後押しもあり、行政処分などは見送られた。裁判でも出光側の正当性が認められ、(1953年)5月27日仮差押え処分の申し立てが却下され、アングロ・イラニアン社は即日控訴するものの、10月29日になって提訴を取り下げたため、結果的に出光側の勝利に終わった。これが世界的に石油の自由な貿易が始まる嚆矢となった。
  なお、イラン産石油の輸入は、この事件が石油メジャーの結束強化を招いたこともあり、1956年(昭和31年)に終了することになった。」
 (以上、ウィキペディア「日章丸事件」より)

 米国による占領と抑圧が約7年間続いた(と言っても、現在も米軍駐留や英語の義務教育等で半ば植民地的ではあるのだが)と言っても、未だこの頃は終戦直後であった為、また、戦前生まれの人達全てが、その占領によって簡単に洗脳されたり懐柔される訳でも無く、出光社長をはじめとして、戦前からの気骨や武士道精神を維持している方々が多く存在された事と思われる。よって、この「日章丸」のイラン派遣から、自らの命を顧みない「公義」の為の精神が強く働いた事が見て取れる。

 1951年のモサッデグ首相(当時)によるイラン産石油国有化の実現、1953年の日本の出光「日章丸」のイランへの派遣と、その約3ヶ月後のモサッデグ首相失脚、1956年の日本のイラン産石油輸入終了の後、パフラヴィー第二代皇帝は、アメリカ、イギリス、イスラエルの支援の下で「白色革命」を推進し、「ヒジャブ」の着用を禁止する等をして、反イスラム的な政策、世俗化、西欧化を進めた。

 「このモサッデグ首相追放事件によってパフラヴィー朝の皇帝(シャー)、モハンマド・レザー・パフラヴィーは自らへの権力集中に成功した。1957年にCIAとFBIとモサドの協力を得て国家情報治安機構(SAVAK)を創設し、この秘密警察SAVAKを用いて政敵や一般市民の市民的自由を抑圧したシャーは白色革命の名の下、米英の強い支持を受けてイラン産業の近代化を推進し、大地主の勢力を削ぐために1962年に農地改革令を発した。特に1970年代後期に、シャーの支配は独裁の色合いを強めた。」(ウィキペディア「イラン」より)


 「親米のパーレビ国王が行った改革では貧富の差が拡大し、そして何よりも「世俗化」を進めたので、イスラム教からは離れる、創造主である唯一神アッラーに背を向ける事となった。そして、神様に背を向けるという事は信仰心が薄い、敬虔さが損なわれた態度や姿勢、心構え、思想となり、イスラム教の保守派からは、当然反発が起こった。
 1979年のイラン革命でパーレビ国王は失脚し、『ヘジャブ』の着用が再び義務付けられる事となった。また『ヘジャブ』で頭髪を隠すだけでは無く、スカートの場合は膝下長めを必要とする等、出来るだけ男性を誘惑する事に繋がらない様な、情欲をそそらない様な、ファッションが求められた。」(本ブログ、2018年4月8日付「イランのファッション:敬虔、貞淑、貞節 ― Fashion of Iranian women is devout, virtue, and fidelity」より)

 「シャーの独裁的統治は1979年のイラン・イスラーム革命に繋がり、パフラヴィー朝の帝政は倒れ、新たにアーヤトッラー・ホメイニーの下でイスラム共和制を採用するイラン・イスラーム共和国が樹立された。新たなイスラーム政治制度は、先例のないウラマー(イスラーム法学者)による直接統治のシステムを導入するとともに、伝統的イスラームに基づく社会改革が行われた。」(ウィキペディア「イラン」より)

 イランにおけるシーア派の十二イマーム派の精神的指導者であり、政治家、法学者であるアーヤトッラー・ホメイニー初代最高指導者の下、旧約聖書とクルアーン(コーラン)を国の礎に置いた保守的改革を進め、国外追放して打倒した前皇帝の政権によりリベラル化し堕落し精神的な衰退をもたらしていた国内情勢と国民精神を引き締め、イスラムの伝統、文化、歴史への回帰を進めていった。その後、それまでの経験を基にし、且つ、捏造された歴史である「ユダヤ人・ホロコースト」を基にして建国された「現フェイク・イスラエル」がパレスチナ人の領土を不法占領して迫害・虐殺を行っている事に抗議して、反米、反イスラエルを国是としている。

 以上は、映画の大要、及び、それに付随するイランの流れである。

 ところで、地上波のテレビは「フェイク・ニュース」ばかりを垂れ流しているものの、時偶、或る意図を持って、その「タイミング」に応じた番組や情報を流す。この映画も、その通りであろう。テレビをはじめとした第四の権力マスコミは、裏の権力に支配され「チキン」(臆病)である事から情報を隠蔽しているが、時偶に行うそれにより気付きや警告を与えると共に、逆に一般国民を「愚民化」、「隷属化」する為の「洗脳」や「意図的ミス・リード」を行っている。
 現在、アメリカのトランプ政権による、イランに対する制裁が行われている。また米国は、日本を含む世界中の国々に対して、その制裁に協調する事を強制させようとして脅迫している。また、日本の真の独立化に向けた「憲法改正」の実現が未だ達成されずに居る中で、その様な「タイミング」でこの映画が全国放送されたのは、日本国に今一度、独立への気概や鼓舞を与える為であった様に思える。
 また一方で、米国による対イラン制裁は、マスコミにとっても「死活問題」に繋がる事である。日本の経済、及び世界の経済が不況に陥る原因となるものであり、特に「石油」をはじめとして資源が乏しく「自給自足」出来ない日本は、苦境に陥る事となる。

 「経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆく(姿)、政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆく(国となってしまったことを憂い……)」
  (ウィキペディア「檄 (三島由紀夫)」より)

 トランプ大統領が、米国の主流メディア(MSM:Mainstream media)に対して「フェイク・ニュース」と攻撃している事は正しい。その米国メディアと同様に、日本のマスコミが「3S愚民化政策」として「スポーツ・セックス・スクリーン」+「スピード」ばかりを放送すると同時に、三島氏が批判していた「経済至上主義」をも国民に叩き込んで来た。日本人は戦後、そのマスコミによって、哲学や生き方、経過、道筋、道理を軽視して、結果ばかり、快楽、報酬、お金ばかりを重視する事となってしまった。そして、「一時凌ぎの此の世の生」を重視する余りに「生命至上主義」に陥り、「公義」の為の捧命、犠牲を軽視している。これも、日本のマスコミや学校教育による反日、自虐史観、嘘である米国の視点に立った太平洋戦争史観、東京裁判史観、戦勝国史観の影響で、大東亜戦争の中での特攻隊をはじめとした日本軍の犠牲になられた行為や、昔の武士の自害を否定する事に繋がってしまっている事に表されている。「日章丸」に搭乗された乗組員達には、戦前から受け継ぐこの「公義」の為の捧命、犠牲の精神が存在していた。

 




 新約聖書・ヨハネの福音書12章24・25節
  まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます。
  自分のいのちを愛する者はそれを失い、この世でそのいのちを憎む者はそれを保って永遠のいのちに至るのです。

 The New Testament・The Gospel of John 12:24~25
  Most certainly I tell you, unless a grain of wheat falls into the earth and dies, it remains by itself alone. But if it dies, it bears much fruit.
  He who loves his life will lose it. He who hates his life in this world will keep it to eternal life.


 この「ヨハネの福音書12章24・25節」は、イエス・キリストの御言葉である。少なくとも、神様の御言葉を基準に置くクリスチャンやムスリムであるならば、「此の世の生命」よりも「後の天での永遠の命」を重視する事が出来るはずである。また、マスコミの垂れ流す、「此の世の情欲」、「世俗的欲望」に該当する「スポーツ・セックス・スクリーン」+「スピード」を無視するはずである。

 日本に原子爆弾を落とし、世界の主導権を握り戦後体制を率いてきた米国。その中で米ドルが基軸通貨となり、突出した軍事力を持ち、横暴極まりない事を繰り返して来た米国。
 しかし、先の第二次世界大戦の中、日本はアジア各国を解放した「大東亜戦争」と、米国の陰謀に引き込まれた「太平洋戦争」を行ったのだが、米国のする事は、その米国の仕掛けた日本に対する謀略戦争の結果、日本を保護国化した事の他に成功例は殆ど見当たらない。日本は戦後、日米安全保障条約の下、その他、数々の脅しによって、米国に従って来た。
 1955年~1975年のベトナム戦争以降、米国は財政赤字に陥り、その間の1971年にはドル紙幣と金との兌換を停止する「ニクソン・ショック」が行われ、それ以降、、米FRB(連邦準備制度理事会)の発行するドル紙幣は単なる「紙切れ」として、無秩序に印刷し続けられて来た。それにより現在、ドル紙幣は世界中で過剰に満ち溢れ、株価や先物取引等に表されている様に、投資分野に於ける「異常な」高騰が起きている。何れは「破裂」するであろう。
 米国のする事は、「失敗」ばかりであり、また、米国の意図する所の逆の結果に繋がる「逆効果」となっているものばかりである。そして、米国自身が疲弊し、壊れ、衰退しつつ有るが、その現状を強大な軍事力と脅しで覆い隠している。

 トランプ政権によるイラン核合意撤退をはじめ、保護主義、反グローバリズムの政策も相まって、米国は「孤立化」を深めつつ有る。また、今までも米国が赤字になるまでして身を削って莫大な財政資金、及び軍事資金を提供してもらって来た「フェイク・イスラエル」は、トランプ政権となってからは、より過大に、より露骨に肩入れしてもらう事となっているが、同じく世界の中で「孤立化」を深める。そして、イスラム教のシーア派イランに対抗意識を持つスンニ派のサウジアラビアは、同じく米国からの支援と、同じくイランに対して敵対する「現・偽イスラエル」と連携する事によって、「孤立化」へと進む。

 パレスチナのエルサレムを「現・偽イスラエル」の首都として承認し、米大使館を同市に移転した事は、間違っている。しかし、トランプ大統領の「米国孤立化政策」は、トランプ氏自身の他国に余分な介入・干渉を行わないという本音からのものであり、その「タイミング」に乗じて、日本は「独立化」に向けた政策、「独自外交」を進める事が出来る事となっている。ただ、その上でも頂けないのは、「米国借金大国」の根本原因である「現フェイク・イスラエル」への資金援助を停止や削減をしないばかりでは無く、よりその「現フェイク・イスラエル」との関係強化を図っている事である。確かに、その資金援助を削減や停止でもしようものなら、暗殺される可能性は高い。よって、トランプ大統領は、「本音」と「建前」の間で揺れ動く。

 アメリカの対イラン制裁は、明らかに「フェイク・イスラエル」の肩を持つが故のものであり、その「現・偽イスラエル」を支持する米国内の単なる宗教組織に過ぎない多数派のキリスト教福音派の支持を得ようともするものである。トランプ氏自身が本音として、現在のイスラエルが「偽物」であるという事を何処まで理解しているのか、また、「宗教的」、「白人系」のユダヤ人も「偽物」であるという事を何処まで理解しているのかは解らない。また、トランプ氏自身の娘婿、クシュナー大統領上級顧問がその「偽ユダヤ人」に該当している事も理解しているのだろうか?。実際、娘のイバンカ大統領補佐官は、ユダヤ教に改宗しただけでユダヤ人になった事が、その一例として証明している。「血統」こそが民族を定義するものであり、アブラハム➖イサク➖ヤコブに繋がる「血統」こそが、ヤコブの別名である「本当のイスラエル」の血統を持つユダヤ人であり、その「血統的ユダヤ人」しか、「運命」として神様の側から与えられた「契約」を持ってはいないのである。
 トランプ氏自身、先の大統領選挙中には、「911検証」を公約に掲げていた。正しい、裏側の、インターネットの情報、ロシア情報を知る事から、ロシアのプーチン大統領を尊敬し、主流メディア(MSM)に対し「フェイク・ニュース」と逆に反撃して叩いて来た。そして、その911がイスラエル諜報員によって行われた事は恐らく知っている事であろう。更に、主流メディアがユダヤに支配され、自分の国がそのユダヤによって侵蝕されて来た事も、恐らく理解しているのではないだろうか。

 保守的な思想を持つ僕は、単純にグローバリズムとナショナリズムを区別する事は間違いであると考える。同じく単純に、左翼と右翼を区別する事も可笑しいと考える。だから、反グローバリズムを明言している米国のトランプ大統領についても「是々非々」で見ているし、また世界情勢の中で、イランの側に立ち、パレスチナの側に立つ。トランプ政権の前政権、オバマ政権はグローバリズムの政策を行っていたが、オバマ政権時に毎年送金する「現・偽イスラエル」への資金援助を大幅に増額したのである。バラク・“フセイン”・オバマ前大統領はイスラムの心を持っているにも関わらず、また、現イスラエルを不要と本心では持っていたにも関わらず、その様な「矛盾」する事を行ったのである。米政権がダブル・スタンダードに陥っている原因は、ユダヤ・イルミナティ・フリーメーソンの支配下に在るが故である。
 その世界情勢の中で、日本は「憲法改正」をはじめとした「独立化」、「独自外交化」を、今後、進めていく事が出来るのであろうか?。そして、その中で大事なのは、この映画でも取り上げられた様に、イランとの互いの独立を尊重した友好関係、重要なパートナーシップを維持し発展する事であるものと、僕は想う。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2017/12/27付:「トランプ政権に送るエルサレムをイスラエル首都承認に対する世界の抗議撤回要求声明の数々(14):『パレスチナはイスラムの最重要課題』、寛容のイランでも創造主と同様に悔い改めない傲慢なイスラエルは赦さない」
  ・2018/04/08付:「イランのファッション:敬虔、貞淑、貞節 ― Fashion of Iranian women is devout, virtue, and fidelity」
  ・2018/07/17付:「イラン核合意・米のみ撤退(1):大量破壊兵器を使って来た米国と現イスラエルこそが「悪の枢軸」/Iran nuclear deal, US & Israel are just "Evil-Axis"」
  ・2018/07/18付:「イラン核合意・米のみ撤退(2):現イスラエルとユダヤの奴隷である嘘つき米国はイラン敵視するも失敗は続き逆効果/Iran nuclear deal, US is Jew & Israel Slave」
  ・本ブログ カテゴリー:「イラン」 ・・・本ページ右サイド

 引用文献
  ・新改訳聖書(発行:日本聖書刊行会)
  ・World English Bible(eBible.org)

 引用・参考文献
  ・ウィキペディア:「海賊とよばれた男」
  ・ウィキペディア:「モハンマド・モサッデク」
  ・ウィキペディア:「日章丸事件」
  ・ウィキペディア:「イラン」
  ・ウィキペディア:「檄 (三島由紀夫)」


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