古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十三章・網代黒山松一件御通詞控その二十九

2012年12月24日 07時22分39秒 | 古文書の初歩

乍恐奉願上口上第七ページ、上の画像の最後の二行

 

解読 残銀壹〆弐百九拾七匁六分一り

                  用捨引締りニ而

    此内五百九匁二分壹り  

読み 残銀一貫二百九十七匁六分一りん

                  用捨引き締まりにて

    此の内五百九匁二分一りん  

 

解説 「残銀」・・・残りの銀貨。 「壹貫」・・・「七」と「三」の二文字に見えるのが「壱」で、その下が「貫」の崩し字の「〆」です。慣れないと難しい。「一貫」は千匁になります。 「〆」の次は「弐百」。この「弐」も前行と同じく難解。 「九十七」の次は前行と同じ崩しで「匁」。 「六分」・・・「ト」に似た字が「分」です。前行よりこちらの方か゜「分」に近い形です。 「一り」・・・「り」は「厘」の省略形。 「用捨」・・・取捨。貨幣取引の実勢。 「引締り」・・・相場が上昇する事。 最後は写っていませんが「ニ而」・・・にて。 ここの文章の意味はよく判りませんが、銀貨の相場が上がって来た事を言っているものと思われます。 「此内」の次は「五百九匁」。「百」も読むのは困難。 最後は「二分壱り」・・・二分一厘。 1,297.61-509.21=788.40と言う事になります。

 


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