「漂流外国物語」第二十四ページ、上の一~二行目
解読 此地濱邊ハ砂濱ニ而松四五里程續之濱と相見へ
右橋船濱へ着皆々陸へ上り暫く相見へ不申候処夕
読み 此の地浜辺は砂浜にて松四五里程続きの浜と相見え
右端舟浜へ着け、皆々陸へ上がり暫く相見え申さず候処、夕
説明 「此地濱邊ハ」・・・此の土地の浜辺は。「濱」・「邊」・・・いずれも旧字体。「邊」の様にシンニョウは下部へ横線で書くケースが多い様です。 「松」の崩しは、この様に木偏に久と書き、杉の異体字とよく似ています。海岸の松林が、四・五里も続く浜と見えた。 次の「石」の様に見える字は「右」です。 「橋船」・・・端舟。右に述べた端舟。 「濱へ着」・・・浜へ着け。「着」も難しい。 「暫く」・・・此の字も難しい。 「相見へ不申候処」・・・しばらくの間姿は見えなかったが。