古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その五十四

2013年05月03日 07時27分55秒 | 古文書の初歩

 

潮岬会合「組中定書」第四ページ署名欄、上の画像の中段

解読 上野庄や 与治兵衛  同年寄 茂右衛門

    串本庄や 武左衛門  同所  六右衛門

    田并庄屋 九郎左衛門 同所  又三郎

    須江    惣右衛門   和深  市左衛門

    同所    長太郎    下田原 小平太

解説 「上野」・・・現在の潮岬地区の旧名称で、『うわの』と呼びました。串本方面から見ると高台で、廣い野原だったからの地名です。「野」が縦長です。 「庄や」と書いています。「与治兵衛」の「治」は読みにくいですが、上段和深の「治右衛門」の治と合わせて見て下さい。 「年寄」・・・村の幹部役。 次の名前の一部が消えていますが、「茂」で下が右衛門。 「串本庄や」・・・「庄や」の部分が欠けていますが、一行目と照らし合わせて読んでいます。 「武左衛門」・・・「左衛門」が始めて出ました。「左」の「エ」の上が右上へ跳ねています。これが「右」と見分けるコツ。  「田并」・・・現在は「田並」と書きます。「并」は「並」として使われていました。 「又三郎」・・・「郎」は崩して「ら」の様な字体です。 「須江」の「須」も読みにくい。 「惣右衛門」も今までの「右衛門」と同じです。 「和深」「市左衛門」は一番分かりやすい。 「長太郎」の「長」は形で覚える。 「小平太」の「太」も形で覚える字。