WBOスーパーフェザー級タイトルマッチ
五輪2連覇の元トップアマ、プロでも2階級を制している王者ワシル・ロマチェンコ選手(Vasyl Lomachenko)と元Fe級王者のニコラス・ウォータース選手(Nicholas Walters)とが激突した注目のスーパーフェザー級戦は米国ネバダ州ラスベガスで行われ、ロマチェンコ選手のスピードと技術がペースを圧倒した末の7回終了TKOで完勝し、大一番を楽々とクリアしてみせた一戦でした。(体格比較)
お互いに高くガードを掲げながらシャープなリードで探り合う試合立ち上がり。ロマチェンコ選手の動きはいつも通りに映りますが、ウォータース選手の相手のパンチに反応して動くステップワークやシャープなパンチなど、切れがあり高い集中力を感じられる動きにジャマイカ人のコンディションの良さと好ファイトの予感が高まった試合序盤戦の戦いでした。
しかしよどみなく動くロマチェンコ選手のステップワーク、ボディワークから繰り出される正確な左右のブローが徐々にペースを引き寄せます。
変幻自在という言葉がまさにぴったりの休みなく動く、かといって忙しそうではなく、あくまでリラックスしていながら正確にタイミングの良いパンチを次々に見舞う攻撃の連続に一気にペースを失ってしまった4回以降のウォータース選手。7回にロマチェンコ選手の曲芸のような動きからのパンチを次々に決められてしまって戦意を失ってしまったのでしょうか。今回終了後にギブアップしてワンサイドの試合は終わっています。
Powerpunches
うーん、かなり期待していたカードだったのですがこのあっけない幕切れには正直落胆してしまいました。ウォータースのボディブローがスタートから強めに入っていたシーンが何度かありましたし、2回の右アッパーボディなんかはロマチェンコが一瞬「ウッ」てなった風に見えたりもしたんですが、結局ウォータースの見せ場はこれぐらいだったでしょうか。すごい密着した状態での右アッパー右フックなんかもあったか。
少なくとも手数で上回るぐらいの勢いでの攻めみたいなのを期待していたので、後付けですが消極的な戦いぶりが残念でした。
一方のロマチェンコ選手。ウォータース相手にこの内容での勝利。早くもこの階級で相手がいない状態でしょうか。
俊敏で休みない動きから繰り出すテンポで圧倒する正確な攻撃、というこの日のボクシングはライト級王座獲得時やデラホーヤを撃破した時のパッキャオ的でしたが、パックのを見ているようなスペクタクルを感じなかったのはどこが違うからなのでしょうかねぇ。
一方的過ぎた7回の動きを見ても凄い、素晴らしいという感情よりも曲芸的で好きじゃない、気に入らないという感情が過ってしまったのは何故なのか、少し考えたいと思っております。
次代を担うスーパースターの道を歩んでいくのか、はたまたリゴンドウ的な孤高すぎるゆえに人が離れて行ってしまうという存在になっていくのか、岐路に立っているようにも思えたこの日のパフォーマンスでした。
ロマチェンコ選手は7勝(5KO)1敗。ウォータース選手は26勝(21KO)1敗1分。
ゲイリー・ラッセルJr対ワシル・ロマチェンコ(2014/06/21)
ホセ・ラミレス対バシル・ロマチェンコ(2013/10/12)
ロンドン五輪結果
北京五輪結果
ノニト・ドネア対ニコラス・ウォルタース(2014/10/20)
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その後は臆さず中に入っていったのは精神力の強さも見せた試合でした。
技術的には体の捌きや至近距離での手打ちパンチで効果的にポイントを取ってく所など、無敗のまま引退したカルザゲにかなり似てるのではと思います。
ロマチェンコはリゴンドーよりは、攻撃に多くの意識を振っているので、まだ人気は出るように思いますが、やはり防御への配慮をもった攻防一体の攻撃ですよね。まぁ全盛期のパックマンのスペクタルと比べるのは少々酷のように思います(笑)。あの攻撃面を最大化したスタイルは、今のパッキャオ自身でも、なかなか再現できないレベルでしょうし。。
個人的には、ロマチェンコの足さばき、空間の角度、奥行を最大限使用した戦い方というのは、とてもユニークで魅力的だと思います。角度を有効に使う選手はロマゴンもそうですが、ロマチェンコの場合そのスピードと相まって、相手からすると捕まえられない、撃ち合えないという状態になります。結果として、一方的でスペクタルが発生しにくいのではないでしょうか。もしくは相手にスペクタルを起こす余地を与えないボクシング、といいましょうか。
周辺の階級に明確なライバルが現れるとよいのですが。
ロマチェンコ好きなんでこのまま突っ走ってもらいたいんですけど…。
アマの体重は選手によって結構ピンキリですが少なくとも60kgまでの相手には慣れてた筈。
圧力も全く受けず逆に押し勝っていました。
反対にウォータースですが私は戦前「場合によってはロマチェンコはウェルター級近い体重と対面するかも」と予想してたのがロマチェンコより軽い当日136。
試合ぶりを見ても思ったよりパワーは無かったですね。
相手にペースを一瞬も渡さない、正対しない、手を出させない、そして自分は100%ヒダンシナイポジションでのみ強打というすたいるかと思いますがそういう意味ではあまり起伏のない試合と言えるのかも
手を出す事によってくろすれんじでぺーすぽいんとを常にとってるが勝ち方の本質はリゴンドーとそうかわらないようにおもいます
そういう意味でロッキー戦は完璧でしたが、強い選手との試合ではko出来ないタイプかな?
ウォータースのパンチはとりわけモーションが大きいわけではありませんが、ロマチェンコからするとミエミエで「こんなパンチ食うかよ」って感じで余裕で避けてたように見えました。
ウォータース側からすると、全部パンチを読まれているのが分かり、当たる気がせず嫌になったんだと思います。
ガードを固めて突っ込もうにも、ロマチェンコの左サイドへの回り込みが速すぎてできなかったのでしょうね。
ロマチェンコ恐るべし、と思いました。
この階級では敵が居ないように思いますが、体格も小さめだし、あまり上の階級に行くと良さがなくなってしまうので、せいぜいライト級辺りで好敵手に恵まれると良いな、と思います。
圧倒的なラッシュで詰めてレフェリーがスタンディングダウンでも取る様な展開であれば面白かったんですがね・・・・
ウォルタースが諦めたのは一発逆転の可能性も見えないし、あのままの展開では120対108で判定負けが見えちゃっていたからでしょうね。
チャンピオンになるには勝てばいいのですが、愛されるチャンピオンになるには倒せるならば倒しにいくという分かりやすいボクシングをする事が必要なのでしょう。
ウォードといいロマチェンコといい、見ている方が不完全燃焼で終わってしまう試合は勘弁して欲しいです。
ウォータースは重心が前に載れませんでしたね。
強いパンチは打てないわ、反応はワンテンポ遅れるわ
で試合ができなかったのではないかと思います。
今まで自分がやってきたことを、ロマチェンコにやられた
感じでしょう。パワータイプが自分より上のパワーに当たったらどうにもならんでしょう。
ハグラーとハーンズを思い出しました。
体圧が同じなら面白い試合になったと思います。
技術的な差はそれほど感じませんでした。
自分のバランスで戦えなかったことがすべてだと思いました。