
IBFウェルター級王座挑戦者決定戦
英国のウェルター級ホープ、ケル・ブルック選手(Kell Brook)と元世界王者のウクライナ人、ビチャセラフ・センチェンコ選手(Vyacheslav Senchenko)との間で争われたIBFの指名挑戦者決定戦は英国で行われ、ブルック選手が4回TKOで快勝して全勝のレコードを守るとともにIBFの指名挑戦権を獲得しています。(体格比較)
リラックスした動きから力の抜けた左ジャブを上手く当てていくブルック選手の立ち上がり。じわじわとプレッシャーを掛けながら、相手のジャブをうまく鼻先ですかしリターンで正確に左ジャブをヒットさせる、相手の踏み込みにタイミングよくカウンターで当てる左ジャブ、と左ジャブと距離感の良さを感じさせます。
2回からは右ストレートも決めだしてよりペースを引き寄せた地元のホープ。3回に強く当てた右フックでチャンスを掴み、その後に決めたワンツーでセンチェンコ選手からノックダウンを奪います。さらにラウンド終盤に決めた左フックで再度センチェンコ選手を効かせる場面も作ったブルック選手。
続く4回に捨て身の元王者が繰り出した右を食って足元を大きく揺さぶられるピンチもあったものの、落ち着いた対処でこれを乗り越え、強烈な右ストレートを決めて2度目のダウンを奪い、なんとか立ち上がったもののダメージの深いセンチェンコ選手の様子を認めたレフェリーが続行を許さず試合は終わっています。
2回のノックダウンの場面はワンツーでのノックダウンだったのですが、1発目の左ジャブがカウンターで強烈に入っていて実質このパンチによるノックダウン、という風にも見えた場面でした。
ブルック選手は31勝(21KO)。センチェンコ選手は34勝(23KO)2敗。
Brook stops Hatton-conqueror Senchenko to earn shot at the IBF welterweight title(Phil Barnett/Daily Mail)
Brook halts Senchenko, eyes Alexander, Khan, Broner(Tom Gray/RingTV)
Brook still proving if he's truly 'Special'(Shaun Brown/ESPN)
ユーリ・ヌズネンコ対ビチェスラフ・センチェンコ(2009/04/10)
●ヘビー級6回戦
アンソニー・ジョシュア対ポール・バトリン
この日のアンダーカードにはロンドン五輪スーパーヘビー級金メダリストのアンソニー・ジョシュア選手(Anthony Joshua)が登場。ポール・バトリン選手(Paul Butlin)との6回戦に2回TKOで勝利しています。
198cm、105kgの均整のとれたムキムキボディのジョシュア選手は現在24歳。スタートから左ジャブでの攻めでバトリン選手と実力の違いを見せつけ、スムーズに伸びる右ストレートでダメージも与えていきます。2回開始早々に左フック右ストレートのコンビネーションでノックダウンを奪い、立ち上がったもののバトリン選手が既に戦意を失っている様子を認めたレフェリーが試合を止めた最後でした。
18歳だった2007年からボクシングを始め、2011年の世界選手権で銀メダルを獲得したジョシュア選手。運動神経の良さを感じるなかなかのホープに見えます。若いですし地元五輪での金メダリストということで英国での期待も高そうで今後が楽しみです。
11月にも2試合を予定しているジョシュア選手は2勝(2KO)。バトリン選手は14勝(3KO)20敗。
Anthony Joshua vs. Paul Butlin: Winner, Scorecard and Analysis(Greg Johnson/Bleacher Report)
Anthony Joshua Gearing Up To Return on November 14th(BoxingScene)
Anthony Joshua beat Paul Butlin with second-round technical knockout(Mike Dawes/Daily Mail)
3週間前のプロデビュー戦の動画
ロンドン五輪結果
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