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ポンサクレック・ウォンジョンカム対粉川拓也(2011/07/01)

2011-07-02 20:17:14 | ボクシング

WBCフライ級タイトルマッチ

タイのフライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム選手(Pongsaklek Wonjongkam)が日本の粉川拓也選手(Takuya Kogawa)の挑戦を受けた一戦はタイで行われ、ポンサク選手が12回3-0の判定で勝利して王座防衛に成功した一戦でした。

サウスポーの名王者ポンサク選手を相手に、前後左右によく動きながら先に先に手を出していく粉川選手のテンポの速い攻撃が立ち上がりのペースを奪った試合スタート。
粉川選手の右ストレートリードや左フックを当てられ、強い攻撃で反撃しようとするところに粉川選手の軽い攻撃を合わせられてバランスを崩すポンサク選手の立ち上がりでした。しかしスタートこそ粉川選手のハイペースの攻めにリズムを乱されたポンサク選手でしたが、初回半ば過ぎからは相手の軽い攻撃をしっかりと見極めながらの強い左ストレートや右フックでの攻撃を早くも機能させていきます。
2回に入るとポンサク選手の強く正確なパンチがより明白にペースを掌握。左ストレートや右フック、強烈なボディブロー、左右のアッパーなどの強い攻撃で粉川選手の軽打攻撃を跳ね返していきます。
中盤に入って疲れの色を見せはじめながらもスタートから変わらぬハイペースで手を出し続けていた粉川選手ですが、ポンサク選手の強い攻撃を浴びせられて動きを止める場面も再三あった中盤から終盤戦。9回には王者の左フックで棒立ちになり、試合終了間際の12回には右フックをカウンターで浴びせられてピンチに陥り、フォローされた左でノックダウン寸前まで追い詰められた末の粉川選手の完敗でした。

公式のスコアは118-110、117-111、116-112の3-0ポンサク。シロート採点118-110ポンサク。
ポンサク選手の強い攻撃で迎撃されるペースになって以降は、ちと表現が悪いですが、攻撃を出すというよりも単に手を出して暴れている、といったものになっていった粉川選手の攻撃。
本来の攻撃としての効果はほとんどないものだったのですが、ポンサク選手の攻撃を防ぐという効果はあったこの「暴れ」で、終盤に訪れた何度かのピンチでも必死の連続攻撃を繰り出すことで乗り越えて12回終了のゴングまで戦い抜いた姿は立派なものではありました。
特に9回のピンチの直後に見せた決死の反撃、あそこでの踏ん張りがその後のポンサクの失速を呼んだ、ように私には感じられました。

通算21度目の防衛に成功したポンサク選手は81勝(44KO)3敗1分。対日本人11勝1敗1分。
粉川選手は17勝(10KO)2敗。




先輩・内藤に続くポンサク討ちならず…粉川「また一から」(スポーツニッポン)
粉川、経験不足で判定負け(デイリースポーツ)
粉川、ポンサクに0-3完敗/ボクシング(日刊スポーツ)

Pongsaklek cruises to comfortable victory(Bangkok Post)
Pongsaklek retains WBC belt(Pepe Rodriguez/Fight News)
Pongsaklek Wonjongkam Victorious, Edgar Sosa is Next(Carlos Costa/BoxingScene)

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2 コメント

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Unknown (nekomick18)
2011-07-02 22:53:58
粉川選手、動画の最初から内藤を意識した動きをしてますね(打った後の頭の動かし方などソックリ!!)。
「内藤でポンサクに勝った」宮田ジムとしてかなりの確信を持ってポンサクレック攻略法を練り上げていたことが伺えます。

...ですが、正統派ボクサーファイターとして素質も将来もある粉川選手「を使って」それをやった、という印象は残ります。
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Unknown (管理人)
2011-07-03 05:32:16
>nekomick18さん
立ち上がりの動きはおっしゃる通り、試合前に準備したことを出そうとしているものだとハッキリと感じさせるものでした。
ここでちょっと面食らったもののすぐに対応していったポンサクは流石でした。

前戦のスリヤン戦もそうでしたし、ポンサクへの対応策がある程度確立されてきている現状なのかもしれません。

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