タボリス・クラウド対クリントン・ウッズ(2009/08/28)

IBFライトヘビー級タイトルマッチ

注目の米フロリダ州ダブルメインイベント興業から。まず最初に行われたライトヘビー級の王座決定戦は、地元の27歳タボリス・クラウド選手(Tavoris Cloud)が37歳の元王者クリントン・ウッズ選手(Clinton Woods)に12回判定で勝利して新王者の座に就いています。

初の世界タイトルマッチ、地元での試合、1年ぶりのリングなどの影響からか立ち上がりの動きに硬さが感じられるクラウド選手。スタートから積極的にアタックを仕掛けるのですが、上ずり気味というか入れ込みすぎな感じが見え、攻勢で元王者を上回りながらもウッズ選手の正確で重いジャブや左フックを食う場面が気になった初回のクラウド選手。
2回はウッズ選手の正確で強い左リード、右ストレートが明白にラウンドを支配し、やはりベテランの底力は侮れないな・・・とか思ったのですが、終始変わらなかったクラウド選手の積極的な攻撃が徐々にペースを握っていきます。
ジャブを突きながらどんどんプレスを掛け、鋭く上下に打ち分ける左フック、左アッパーから返す右ストレートや、接近戦でインパクトまでは小さくフォロースルーを大きく打つ右フックで英国のベテランを徐々に圧倒。
8回には左アッパー→右ストレート(フック)のコンビを連続で決め、その後にフォローした左フックで腰を落としかけたウッズ選手をロープ、コーナーに詰めて一方的に打ち込むビッグラウンドを演出。
この場面でかなり攻めたクラウド選手の手数が9回以降やや落ちたことに加えて、ウッズ選手の驚異的な粘りにKOは逃しましたが、若さが経験を明白に上回る内容での新王者誕生劇でした。
公式のスコアはジャッジ3氏ともに116-112。シロート採点は117-110。

ウッズ選手はやはりしぶといですねぇ。この試合がアナウンスされた時はクラウド選手の鮮烈なKO勝利を確信したものですが、やはりそう簡単なもんじゃありませんでした。一発一発のパンチの重さではウッズ選手が優っていたようにも見えました。結構良いのを貰っていたクラウド選手だったのですが、効いたような場面は全くなく、アゴの強さも備えているのかもしれません。
ゴンサレス戦で衝撃を受けてから1年待たされましたが、次の試合は早く見たいです。

クラウド選手は20勝(18KO)。ウッズ選手は42勝(24KO)5敗1分。

動画ダウンロード(megaupload)

ニュース動画(ESPN)
Urango, Cloud highlight title-filled night

Urango stops Bailey in thriller(Fightnews)
Cloud Pounds Woods Over Twelve, Captures IBF Title(Troy Ondrizek/boxingscene)
Youth Served At Hard Rock; Urango, Cloud Win Big(Jake Donovan/boxigscene)
Tavoris Cloud-Clinton Woods: The Post-Fight Report Card(Cliff Rold/boxigscene)
写真
Photos: Cloud vs Woods, Urango vs Bailey Mega Gallery(boxingscene)

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