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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ダリム・5

2018-01-10 04:14:57 | 詩集・瑠璃の籠

女を滅ぼさねば
好きになることができないのだ
男は
愚か者め

美しい女であればあるほど
全力をもって滅ぼしにかかる
放っておけば
全身全霊を支配され
何をやらされるかわからないと
思っているのだ

女が美しいというだけで
あらゆることをやる
男の性が苦しくてならない
いい女などいないほうがいい
馬鹿にして屑にして
逃げられぬ檻の中で
金魚のように飼えるものにしたらいい

そして好きな時に食えれば
もう文句など言わない

全部女を
そんなものにしてくれと
男は言う
それならと
本当にそうしてみたら
男は一斉に女が嫌になって
馬鹿な女どもを徹底的に滅ぼしにかかるのだ

うそだからだ
あんなものは
きれいな女の顔をして
霊魂は恐ろしい狸のように
幼いからだ
何もしないで
すべてを支配しようとする
愛のふりをして
男を裏切り続ける

後悔したときにはすべてが遅い

二度と帰らない岩戸の入り口をくぐり
いい女は去っていく
忘却の水を飲み
すべてを忘れ
永遠に神の庭に住む鳥となる
残った女は屑ばかりだ

男は女を
こうして
すべて滅ぼしたのだ

満足したか




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