月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ミンタカ・9

2017-09-30 04:15:47 | 詩集・瑠璃の籠

がんばらなくていい
ありのままでいい
などと言って
いつまでも何もしない自分を
逃がしていてはいけません

自己存在というものは
自分を実行していくことによって
永遠の創造活動に加担していくものなのです
その世界の中で
あらゆる幸福をもらっておきながら
いつまでも泥のように何もせず
自分のことをみんなにやってもらっているのは
とても重い罪です

働かざるもの食うべからずは本当だ
子供の頃なら
ある程度は我慢してもらえるが
もう十分に大人になってきても
未だに何もしないことの
言い訳ばかり探しているようでは
そろそろこの世界を追い出されます
何もしないものには
何も与えないと
世界がいうのです

ありのままの自分というものを
堕落した自分に設定してはなりません
本当の自分は
常に何かをしていくものだ
常にがんばっているものだ

愛しているのなら
それができるはずなのです




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テグミン・5

2017-09-29 04:15:38 | 詩集・瑠璃の籠

自分が美しくないということは
自分にとって
本当につらいことなのだ

だから
馬鹿なことをして
自分が醜くなってしまったものは
時に苦しく迷う

自分以外の美しいものを
激しく憎み
妬み
殺そうとする
そのおまえの
美しい自分の方が
俺なのだ
それを俺によこせ
とさえ言う

その人間を殺して
その人間の美を盗み
その人間になろうとする

嫌なのだ
汚いことをして
醜くなった自分など嫌なのだ
何も汚いことをしていない
きれいなあいつと
全部とりかえてしまいたい

そうやって
苦しい迷いの闇をさまよっているうちに
馬鹿な人間は
自分以外の人間をたくさん殺し
みんなを苦しめて
どんどん醜くなっていくのです

たまらなく苦しいものになる

馬鹿なことをした
醜い自分など
いやだと言って
自分を見失えば

自己存在は
恐ろしい破壊魔になるのです




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エルナト・29

2017-09-28 04:15:17 | 詩集・瑠璃の籠

馬鹿者の
絶望と破壊を
きぬのうすものを垂らすように
静かにやってさしあげましょう

空をつんざく雷鳴もなく
轟き渡る津波の音もない

真鍮の高楼は崩れることもなく
傾ぐこともなく
永遠の虚無の傷のように立ち続ける
そこにありながら
決してないもののように
物質のまま幻となる

人間はそれを見たくないと思うままに
逃げていくのだ
あまりにも恥ずかしい記憶だからです
何のためにそれをやったのかが
見ればありありとわかるからです

そして誰もいなくなる

幻の自分を生かすために
営々と作り上げてきた
黄金の都市が
何の意味もない虚ろとなり
そこで生きていくことが激しく苦しいものになる
そして一ミリも崩れないままに
廃墟となるのです

アトランティスのように
見えない虚無の海に沈む
あふれるほどやってきた
記憶の亡霊が
あそこでは静寂の中で
永遠に騒いでいるのだ
二度と見たくはない

人間が逃げていく
誰もいなくなる
馬鹿者の虚栄が築いた城が
完璧な姿のまま破滅していく

永遠の終末を着た
あまりにも頑丈な幻となるのです




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アルギエバ・41

2017-09-27 04:15:47 | 詩集・瑠璃の籠

自分のした恥ずかしい愚行を
無理矢理正しいことにするには
神の創造の全てをひっくり返さねばならない
それは事実上不可能なことだ

自分一人でさえうまく御せない馬鹿が
万軍を指揮する天使の
万軍を指揮する神の
万軍を敵に回せると思うのか

愛の世界を支えている存在は
あまりにもたくさんいるのだ
大勢の馬鹿の暴虐など
手のひらで返せる神が
ちよろづも存在しているのだ

そのすべてを
自分の過ちをごまかすためだけに
敵に回すのか
愚か者め

自分の思い通りにならないからという理由で
すべての存在を憎み
滅ぼそうとするようなことをすれば
おまえは永遠に苦しみ続ける
悪の限界の壁の前で
出るはずのない七の目を出そうと
愚かなさいころをふり続けるのだ
そのたびに破滅する

逃げている罪の恥を自ら着込み
蛙のように四つん這いになって
全人類に謝れ
それくらいして当たり前なのだ
おまえは蛙より恥ずかしいことをやったのだ

我が名はアルギエバ
獅子の星である




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秋の掲示板

2017-09-26 15:04:53 | 星の掲示板

68枚目の掲示板を設定する。





絵/ドワイト・ウィリアム・トライオン






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アルヤ・35

2017-09-26 04:14:34 | 詩集・瑠璃の籠

人を馬鹿にするばかりでは
自分が一番偉いことにしたいでは
いつまでも大きくなれません

できることが増え
高いことがわかるようになり
より美しいものになるためには
自分を下げて
人に頭を下げることが
できるようにならないといけないのです

この世界に
自分より高い人など
自分より強い人など
自分より美しい人など
ごまんといるのです
どんなに素晴らしい人でも
上がいる

高いものになりたいのなら
そういう人に頭を下げて
教えてもらわねばならない
そういう態度が
きれいにできるようにならねば
大きな人にはなれません

自分が世界で一番偉いだなどと
考えていてもいいのは動物だけです
人間ともなって
いろいろなことを知った段階にいて
いまだにそんなところでいるようでは
自分にも人にも
害になるばかりです

子供のように幼いプライドは捨て
人に頭を下げなさい

最も下げたくないと思っている人に
下げなさい

それができなければ
人間にはなれません




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サビク・34

2017-09-25 04:15:21 | 詩集・瑠璃の籠

人間は
人間を超えすぎることを
してはなりません

神のことを知りもしないのに
神のことを多く語ってはならない
嘘を言ってはなりません
人間が神についてついた嘘が
大樹の木の葉の数ほどにも生い茂っている
それをこれからどのように清めていくつもりなのか

山を作ることもできないのに
山を馬鹿にしてはならない
女性を作ることもできないのに
女性を馬鹿にしてはならない

自分以外のものが妬ましいからと言って
自分以外のすべてを馬鹿にしていると
いずれ自分を支えている土台が崩れてきて
すべてがだめになるのです

女性が自分の思い通りにならないのが
嫌だからと言って
女性を馬鹿にしすぎ
女性を滅ぼしてしまった
そして世界を半分にしてしまった
ただ悪口を言うだけでそれだけのことをしてしまった
馬鹿な人間たちはそのことを
これから永遠に近い時をかけて
償っていかねばならないのです

いまだ
田一枚を耕すための忍耐さえ
危ういというのに
神がなした大いなる創造と
同じことをせねばならないのです

それが傲慢の結末というものです

口で何かを言うことは簡単だが
それがどのような結果をもたらすかということは
充分にわかっていなければなりません
誰も聞いていないところで
ほんの少しもらした言葉にさえ
人は責任を持たねばならない

自分の力を超えすぎたことを言えば
自分の力を超えすぎたことが返ってくる
嫌なことを言えば
嫌なことになるということを
自分の肝に刻み付けなさい




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サビク・33

2017-09-24 04:16:50 | 詩集・瑠璃の籠

神も愛想をつかすほど
人に嫌なことをやっておいて
未だに一言も謝ることができないのだ
あなたがたは
何と未熟なのだろう

日ごろは上段に立って
人の弱いところをことさらにつき
馬鹿にしておいて
それくらいのこともできぬ自分を
恥じることさえできないのか
愚か者め

悪いことをしてしまったのなら
それを謝らねばならないのが
人間の正しい態度です
できないではすまされない
それをやらなければ
人間みんなにさげすまれるのです
自分が嫌なことになりきる

どうしても自分が上でいたいから
人に頭を下げるなど嫌だというのなら
もう自分だけが偉い世界にいきなさい
自分だけが偉くなれる世界を
自分で作りなさい
こんな世界など出ていけばいい

ここは愛の世界なのだ
愛し合い助け合いながら
みんなでともに幸福になっていく世界なのだ
自分だけが偉くなろうとして
人を苦しめて平気な人間は
もうここにいてはならない
出ていきなさい

何もかもを自分の思い通りにしたくて
好きなことをして
みんなに迷惑をかけておきながら
謝ることさえできないものは
もうここにいてはならない





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アラドファル・10

2017-09-23 04:16:39 | 詩集・瑠璃の籠

何もしない男は悪だ
醜いことをする女も悪だ
それを覚えておきなさい

どちらもその本質を
著しく犯すからだ

男とは
おのれで何かをなしていくものであり
女とは
美しいことをしていくものなのだ

ゆえにその本質を犯せば
両者とも
限りなく醜く
おかしなものになっていく

男であるのに
女のように小さくなっていく
女であるのに
男のようにきつくなってくる
どちらも
見るだけで嫌になるほど
苦しいものになってくる

なぜ男がそうであるのか
なぜ女がそうであるのか
その真実がわかるときはくる
ただ今は
この言葉を信じて
自分を律しなさい
そうすればおまえたちはみな
清らかに美しくなってくる

何もしない男は悪である
醜いことをする女は悪である




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メンカリナン・16

2017-09-22 04:14:47 | 詩集・瑠璃の籠

人をうらやんでばかりで
人の邪魔ばかりしているのが
馬鹿なのだ
自分のことは何もやろうとしない

人がいいことをして
自分より先にいいことになってしまった
それだけのことがいやらしくて
自分は馬鹿だと思い込んだのだ
それからずっと人ばかり見ている

あんなものになりたい
あんなものがほしい
全部あいつを
おれのものにしたい

苦いことをして
いやなことをして
全部盗んでしまえばいい
そしておれがあいつになるのだ

おれがいいものになるために
みんなから全部盗むのだ
二度といやなのだ
こんな馬鹿な自分など

そういうことばかりやってきて
馬鹿はとうとう全部壊してしまった
神さまの愛でできた
約束の壁を
全部食い尽くしてしまった

本当の自分の部屋にたまった
黒い影のような
糞の山が崩れてくる
何もかも
本当の最初からやり直さねばならない
人を馬鹿にして
何もやらなくなったころの自分に戻り
永遠に似た年月を
全てに償っていかねばならない

エデンの東の東に出たところにある
砂ばかりの荒野で
全てをやり直さなければならない




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