月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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スピカ・76

2023-03-31 05:14:39 | 詩集・瑠璃の籠

たくさんの人間が
落ちてゆく
嘘に逃げている人間が
落ちてゆく

かわいそうに
あなたはまだ知らないのだ
自分の人生がまるごと
嘘と盗みで作った
偽物であることを

その人生を
平凡に幸せに生きているだけで
あなたは大変な罪を
犯していることになる
なぜならあなたの幸せの陰で
たくさんの人々が
不幸に泣いているからだ

あなたの幸せは
全部他人から盗んできたものなのだ

まじめに努力している
良い人間のふりをして
あなたは陰で
至極冷たいことをしている
その様を見て
神が大いに嘆いている

これはもうだめだと
神のため息が長く引く

たくさんの人間が
落ちてゆく
嘘に逃げている人間が
落ちてゆく

夢の中で見ていた
幻の善人の人生を歩きながら
どんどん暗い馬鹿の道に
吸い込まれてゆく



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アルデバラン・72

2023-03-30 05:01:46 | 詩集・瑠璃の籠

もう終わりだ
もうこの地球上に
おまえの未来はない

自分だけの幸福のために
人のものを大量に盗み
当然の理屈を逆さまにして
暴虐と嘲笑で
世界を満たしてきたおまえを
神はもう許さない

神は
おまえと愛をつなぐ
すべての糸を切り放ち
永遠の彼方に
おまえを見捨てる

何億度とささやいてきた
悔い改めを請う言葉を
すべて空しい試みの蔵に押し込め
涙で鍵をかける

あほうめ
神の限界を破るまで
とうとう馬鹿をやりきったか
海よりも深い
神の愛の水を
とうとう使い切ったか

出ていけ
馬鹿者め
愛はおまえを
永遠に拒否する

愛が何もない
虚無の地平へとおもむき
そこで永遠に
自分のことばかり
考えているがよい



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テグミン・18

2023-03-29 05:14:23 | 詩集・瑠璃の籠

自分のなしてきた罪を
必要以上に恐れてはいけない
それは果敢に挑戦していける
冒険の山だと思いなさい

馬鹿なこと
恥ずかしいことを
しすぎたからといって
簡単に自分を
見捨ててはいけない

非難も 嘲笑も
甘んじて受け
そのとおりですと頭を下げ
すべてを清めていくべく
あらゆる良いことをしていくのです

自分は
できるものなのだ
愛のためにすべてをやってゆく
すばらしいものなのだ
その自分を信じ
やってゆくことができる
幸福をかみしめ
少しずつ愛で返していきなさい

そうすればいずれ
あなたに刻された罪の傷は
あなた自身の心の中で
深い愛の紋章となるだろう

絶え間なく
愛の水が湧いてくる
なんとも不思議な
すばらしい泉となるだろう



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コカブ・32

2023-03-28 04:58:47 | 詩集・瑠璃の籠

もう嘘で生きるのは
やめなさい
でないと落ちてしまう
二度とは戻れない
虚無の地獄に落ちてしまう

あなたは
嘘で作った自分に奢って
のんびりとしている暇はないのだ
今すぐにでも
嘘を脱ぎ捨て
大事な自分を取り戻すべく
努力を始めなければならない

硬い恐怖の壁を打ち壊し
破滅を乗り越え
本当の自分の心と姿を
つかみとらねばならない

それが今は
どんな醜い姿であろうと
本当の自分を受け入れ
すべてをやり直さねばならない

それでなければ
あなたは落ちてしまう
何もない
砂と風の大地に迷い込み
そこで永遠に
ぼんやりと
立っていなければならないのだ



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ルナ・72

2023-03-27 05:03:51 | 詩集・瑠璃の籠

逃げることはできない自分を
正しく背負い
神の道をまっすぐに進みなさい

無明の闇の中に
迷いひずんでいた心を
さなぎの皮のように脱ぎ捨て
本当の自分の
自由の翼を手に入れなさい

日の光を求めて
素直に伸びる花のように
神と自分を信じ
思い切り自分を広げなさい

光の中で
自分を抱きしめるとき
あなたは
自分が愛そのものであることに
気づくだろう

全身に命がみなぎり
ただ愛のために
すべてをやっていきたくなる
それがあまりに幸福なのだ

本当の自分こそが
永遠の幸福なのだと

さあ
もう幻に酔うのはやめて
わたしたちの元に
来なさい

真実愛しあうことができる
永遠の天国への
入り口をくぐるのだ




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ベネトナシュ・23

2023-03-26 05:18:39 | 詩集・瑠璃の籠

誰かにものをもらったら
ありがとうと言いなさい

いちごもりんごも
いねもむぎも
いももまめも
許してはくれるが
人間が黙ってとっていくことに
苦い思いを抱いてもいるのです

うしやぶたや
とりやさかななど
食べ物になってくれる生き物にも
感謝をしましょう
あなたがたは
人間に命をくれる
すばらしい生き物だと
心からたたえましょう

この世界は
何かを殺して
食べなければ
生きていけない世界
だからこそ
みなの命を美しくするために
正しく生きなければならないのです

太陽の下で
命を与えあいながら
魂の中に福をためこみ
営々と自分を育てていく
命の世界の真相を
学びましょう

弱肉強食という
言葉では言い表せない
愛の仕組みが
この世界にはあるのです



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プルケリマ・30

2023-03-25 05:08:07 | 詩集・瑠璃の籠

落ちてゆく
馬鹿者が
落ちてゆく

自分が自分であることの
幸福を知りもせず
幻の美人を着こんで
楽し気に踊っている
馬鹿者がたくさん落ちてゆく

しびれるような苦い酒に
大量の甘い夢を溶かして
酔うている
酔うている
矛盾の回転の中を
ぐるぐる踊りながら
幻の自分に酔うている

綺麗な服を着て
贅沢な家に住み
ほら あれが美しい人だと
みんなにほめられる
馬鹿な夢の中を
泳いでいる

魂の根が
嘘の中で細ってくる
その痛みを
妙な薬でごまかしながら
生きていく
生きていく
まだ生きている

去ってゆく神の足音を
遠くに聞きながら
馬鹿者はまだ踊っている
嘘で作った美しい自分を
ひらひら衒いながら
永遠にこれでいいのだと
ぐるぐる踊っている





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ミネラウヴァ・53

2023-03-24 05:28:23 | 詩集・瑠璃の籠

たくさんの愛が
あなたを愛することを
やめてしまった

あなたが
愛を肉のように食い散らして
いやなことばかりするからだ

自分だけの幸福のために
人を盗み人を傷つけ
恥じることさえせず
嘘で作った黄金の城に
永遠に住もうとしたからだ

愛があなたから去ってゆく
あなたのために
風を送らなくなる
雨を降らさなくなる
光を投げなくなる

ゆえにあなたは
ここに生きているだけで
空気も水も光も
盗んでいることになる

あなたはもう
この世界に住むことを
許されるこどもではないのだ

あなたの前に
たくさんの愛が
沈黙する
もう二度と愛しはしないと
固く心を閉じてゆく



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シルマ・34

2023-03-23 05:29:14 | 詩集・瑠璃の籠

失ったものを
補うために
盗んだ金で
黄金の城を建て
そこに住んだ

荒野の空に
水の太陽を描き
自分のためだけの
永遠の楽土を
照らそうとした

聖者のような
嘘の人形を作り
それをかぶって
永遠の美名を
この世に刻もうとした

馬鹿者よ
馬鹿者よ
栄耀栄華にまみれた
偽りの人生は楽しいか
楽しいなら
なぜそんな寂しそうな眼をする

なぜ
置き去りにされた
みなしごのように
かなしい目で空を見る

真実美しいものが
欲しいのに
おまえの人生には
それが何もないからだ

すべては
嘘で作った
幻の光だからだ
あわれな馬鹿者よ

水を失った魚のように
萎えていく魂のあえぎに
いつまで
耳を背けているつもりなのか

永遠に
嘘で生きていくことなど
できはしないというのに



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トゥバン・20

2023-03-22 05:20:39 | 詩集・瑠璃の籠

かわいそうに
おまえは
まだ嘘を生きている

偽物の顔をかぶり
自分以外のものになろうと
やってもせんない努力ばかりを
まだ重ねている

神の笛が
空を鳴きわたり
真実以外のものは許さぬとの
お触れが出ているのに
まだやっている
まだ嘘を生きている

つらいのだ
嘘を脱ぎ捨てれば
何も勉強してこなかった
いやらしいことばかりしてきた
貧しい自分が出てくるからだ
愚か者よ

嘘で作ったどんな美人よりも
本当の自分の方が美しいのだ
それは神の愛がこもった
まことの姿だからだ
それを嫌がるのは
神の愛を拒否することに等しい

神の愛を拒否すれば
神の世界に
おまえのいるところはないのだぞ

もうやめよ
去っていく神の背中を
追いもせずに
自分の意地に凝り固まるのは

潔く嘘を捨て
本当の自分に戻り
神に謝れ
何度でも何度でも頭を下げて
すべてをやり直しますからと
許しを請え

薄汚いプライドを守って
嘘を選べば
もうおまえは終わりなのだ
永遠の虚無の岸辺へと追い出され
もう二度と振り向いては
もらえないのだ



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