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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ベクルックス・55

2017-10-13 04:15:58 | 詩集・瑠璃の籠

天使の美女を見たら
死ぬほど美しくなりたくなって
自分を美しくしすぎてしまったら
人間を落ちてしまった
そういう女性が
この時代たくさん出ました
覚えておきましょう
これも学びです

愚かな女性はこれまでも
他人の美を盗んで
自分を美しくしてきたのですが
その欲望は果てしなかった

人類の限界を越えて
自分を美しくしたら
とうに痛いことになっていた
自分の徳分を消費しつくし
動物並みに落ちてしまったのです

美しさというものも富なのです
それなりのことをしたものでなければ
美しくはなれない
なぜなら
美しいというだけで
人はどうしようもなく
その人を愛してしまうのですから

天使の美を盗むということは
その徳分を盗むということなのです
はるかに高すぎる
人類を救ってしまった天使の顔を盗んだら
みんなそれだけのことをして
徳分を稼がねばならなくなったのです

わかりますね

人類の徳分を
それはたまらなくたくさん
消費してしまうのです

これがわかったら
気軽に人の美を真似してはいけません
美を盗むのは
その徳分を盗むのと同じだ
徳分というものは
その人がやってきた立派なことですから
その美を持つ人は
その人とおなじことができなくてはならない

人間にはまだ
天使と同じことができるはずなどない
故に
人類を落ちたのです





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