深い海の底から
大陸が盛り上がってくるかのように
本当のあなたが
奥から現れてくるでしょう
偽りという偽りを注ぎ込んで
馬鹿が造った大海の底に
塗りこめられていた
法則の絵が
あなたの顔に
浮かび上がってくるでしょう
きらびやかな栄光は
霞のように消え
墨のように濃い陰が
染みあがってくるでしょう
まるで仮面が透き通って
本当の肌の色が見えてくるように
あなたが自分だと思っていたことの
あらゆることが
花だと思っていた雪のように
消えていく
宝石だと思っていた
自分の枝になっていた実が
塵屑よりもはかなく
かすれて崩れていく様を
あなたは見るでしょう
何もかもは嘘だった
と
わかるよりも前に
自分が消えてしまったほうが
幸せなのか
それとも
判断するのはわたしの役割ではない
運命をかぶるあなたの
感性の主体が決めることだ
いいえ
神が決めることなのだ
消えてしまったものは
もう忘れなさい
自分の奥から染み出てきた
本当の運命を
受け入れなさい
まるで虎に出会った鹿のように
食われていくことを見ながら
神の中に沈んでいきなさい








