ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

産婦人科の後期臨床研修

2007年03月25日 | 飯田下伊那地域の産科問題

2年間の初期臨床研修で、内科、外科、小児科、産婦人科などを回った研修医達が、来週から、後期研修医として、専門診療科の修業を開始することになります。

現在の研修システムですと、3年目からようやく本当の医者の仕事が始まります。これまでの各科のローテーションでは、お客様扱いのこともあったと思います。しかし、来週からは、五年後、十年後の目標を持ちながら、今は何をしなければならないか?を意識して、大きな目標に向かって頑張っていく必要があります。

3年目から、どこの病院で、何科の専門研修を受けるのか?は、研修医自身の自由選択によって決まります。

今、現場で働いている医師達が、疲れ果てボロボロになって集団で辞めていくような職場環境であれば、最初は産婦人科を志していた医学生、研修医でも、最終的に産婦人科を選ぶのを尻込みしてしまうのは当然のことです。初期研修の開始時には産婦人科志望を考えていても、現場の勤務の実態を見て、2年間の初期研修の間に志望を変更してしまう者が少なくありません。

将来の産婦人科医師を増やすためには、今、現場で働く医師達の待遇・職場環境の改善が急務です。

当科でも、この春、産婦人科後期研修を開始する若手医師が、充実した産婦人科専門研修を続けられるように、研修環境、職場環境を十分に整備していきたいと考えています。また、医学生(5年生、6年生)、初期研修医達の教育も、しっかりやっていきたいと思います。