紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

リラックス・ジャズの快作、「カーティス・フラー」~「サウス・アメリカン・クッキン」

2007-04-13 22:55:00 | ジャズ・フルート他(ホーン)
ここのところ、チョットヘヴィーなアルバムが続いていましたので、今日は飛切り「くつろぎジャズ」を紹介しましょう。

アルバムタイトル…「サウス・アメリカン・クッキン」

パーソネル…リーダー;カーティス・フラー(tb)
      ズート・シムズ(ts)
      トミー・フラナガン(p)
      ジミー・メリット(b)
      デイヴ・ベイリー(ds)

曲目…1.ハロー・ヤング・ラヴァーズ、2.ベサメ・ムーチョ、3.ウィロー・ウィープ・フォー・ミー、4.ワン・ノート・サンバ、5.ウィー・ドット、6.枯葉

1961年夏 南アメリカにて録音

演奏(曲)について…馬鹿の一つ覚えでごめんなさい(涙)。
演奏曲に「ベサメ・ムーチョ」と「枯葉」があるだけで、もう何もいりません。
大満足です。ってな感じです。
南米でレコーディングされているだけあって、(パーカッションこそいませんが)どの曲もラテンの薫りがプンプンの名演奏です。

演奏者で言うと、フラーはかって紹介した名盤「ブルースエット」を彷彿させるアドリブを演じていて(全く同じフレーズですよ)、とても宜しいですね。
トミフラ(トミー・フラナガン)も、いかにも彼らしい、さりげなく名フレーズを奏でていて、アルバム全体が「1961年」と言う同年代に、コルトレーン、ドルフィー等が演じていたアグレッシブなジャズとは対極にあります。
どちらのジャズが良いか?などと言う優劣は愚問であり、コルトレーン、ドルフィー大大好きの私ですが、このアルバムも大大好きで、(どちらかを)選ぶことなどできないのが本音です。
ズートも良い味を出してますし、多少地味目のプレイヤーですが、リズムセクションの二人も大変な名演です。
メリットのベースはガツンと来るし、ベイリーはちょっと騒がしいが、いかにもラテンを演じているドラムスっていうところがとても満足できます。

さて、お薦め曲ですが、やはり「ベサメ・ムーチョ」がナンバー1でしょうか?
何といっても、導入部分が「ボサ・ノヴァ・ビート」で始まる(イーディ・ゴーメの、ザ・ギフトそっくり!)ので、最初から全員ノリノリの演奏をされてます。
トミフラのラテン・ブロックコードバリバリの演奏も良いし、ズートがかっこよく「決まり物」の演奏していて感激です。
それからズートとフラーの2管が絡み合う「枯葉」が勿論良い!!
マイルスの冷めた演奏とも、キャノンボールの燃える演奏とも違う、ズートの「余裕」と「のびのびした寛大な」演奏はまた別の魅力があります。
フラーもここでは、出しゃばらずに、ズートに合わせた「寛大なイメージ」の演奏で応えていて、うぅーん良い仕事してますねぇ。
トミフラとメリットのソロも原曲をあまり壊さずに、しかしセンスの良い、哀愁的なアドリブで2管二人に花を持たせてます。
それから、ラテンマイド満載の「ワン・ノート~」もお薦めです。

      


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