一般道だと思って適当に登っていたら、岩場で行き詰まる。もろい岩場を恐る恐るクライムダウンして、まじめに歩き出した。稜線に出てから気が抜けたせいか、結構疲れが出てくる。真教寺尾根の分岐までの100mの登りが応えた。
やっと分岐にたどり着き、下りに掛かる。う~ん、どっちだ?真教寺尾根は分岐から多少左側にある。右の小尾根は先が切れ落ちているように見える。行き詰まるのもいやだったので、だんだんと左に寄ってしまう。どうやら下山路は右の方みたいだ。またトラバースして右側へ戻る。
部分的に鎖が顔を出しているが、それもほんの数十㎝ほど。自分の感覚で行くしかない。午後に入って腐り始めた雪が、アイゼンの底に張り付いてしまう。たたき落としながら行くのが面倒で、尾根の北側へ向かう。今度はクラストした雪面から、胸までの落とし穴。反射的にピッケルを刺したが、勢いで前のめりに滑落しそうになった。また落とし穴。胸まで落ちると、脱出にかなりの時間がかかる。また尾根上へと戻る。
必死になっていたので、昼食を取るのを忘れていた。急斜面を下り終え、2500m付近の樹林帯に入り、やっと大休止。この下りでかなりへばってしまった。アイゼンからワカンに履き替え、のんびり歩きだす。ここまでくれば、もう暗くなっても問題ない。
(左のスカイラインが天狗尾根。大きくぼっこりしてるのが大天狗。一旦切れて、右に小さく尖っているのが小天狗)
しばらくしてテントを発見。足音を聞いてか、中から一人の若者が顔を出した。翌日一人で東稜をやるらしい。風も雲も出てきたから、気をつけてね。彼は上まで行けたかな。彼が付けてくれたトレースをたどりながら、ちんたら歩く。牛首山を下るあたりから暗くなり始めた。
スキー場のゴンドラ最上部にたどり着き、そこにあった自動販売機で暖かいミルクティーを飲んだ。なんだか人工物を見て安心する。駐車場到着が20:00。16時間半行動だった。さすがに疲れた。でも充実感があり、いい山行だった。次来る時は複数でラッセルを楽しみながら、大天狗を登りたいな。
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