一ノ倉沢・中央稜

2010-09-25 01:33:21 | クライミング
会の人の本チャンデビューのお付き合いと、たまにはのんびり岩登りしたいなぁという事で、一ノ倉の中央稜に行ってきた。5年前に初めて登った時は、核心で思わずA0してしまったので、今回はちゃんとフリーで抜けたい。

一番乗りを目指して3時半に駐車場を出発。この3連休はマイカー規制で出合まで歩かなくてはならない。が、最近よく歩いているので、歩く事はほとんど気にならなくなってきた。出合の駐車場で支度をしていると、なんとすでに後続パーティーが来るではないか。みんな早いなぁ。

今年は雪が多かったので、あわよくばヒョングリの高巻きをせずに行けるかな、と思ったらとんでもない!一ノ倉沢全体に全く雪渓が残っていない。かけらも一切ない。こんな一ノ倉を見たのは初めてかもしれない。偶数ピッチを担当したが、5年振りという事で核心部以外はルートの内容をほとんど覚えてなかった。核心部のチムニーはバック&フットまたはザック&フットで安定する。落ち着いていけば支点も豊富で問題はないが、今回は前夜の大雨のために右壁がびしょびしょで気持ち悪かった。もちろんフリーで突破。下降は同ルートを懸垂する事にする。

下降中出会ったバーティーはみんな個性的だった。1組目はビレイポイントを含め、支点をすべてカムのみで登ってきたという。その昔、中央カンテをフリーソロで登ったという強者だった。2組目と3組目は同じグループ。ところがこのパーティー、変則というか、マルチのやり方がめちゃくちゃ。2人ずつの2パーティーで登っていたが、トップが掛けたヌンチャクを4人目が回収。ギアがなくなったら4人目がテラスに到着するのを待って、また全部受け取ってからトップがスタート。時間が掛かって仕方がない。いくら初級ルートとはいえ、もう少し練習を積んでから来て欲しいなぁまったく。しかも、こちらは登りの邪魔をしないように横で待っているのに、おかまいなしにのんびりと行動食をほおばり、いつまでもおしゃべりして動かない。そのうち後続が来てしまう。一度は中央稜を下降しておきたくてわざわざ下りてきたが、こんなことならさっさと北陵を下降しとけば良かったと後悔した。最後に会ったパーティーはすでに敗退を始めていたが、うまく次のビレイポイントを見つけられないとのこと。なぜだろうと思ったら、40mのシングルロープで壁に取り付いたらしい。いくら中央稜とはいえ、本チャンは本チャン。いくらなんでも無茶でしょう。一緒に下りることにする。

途中2回もロープがスタックしてしまい、待ち時間と合わせて結構遅くなってしまう。しかし新人の人は本チャンデビューを果たすことができ、すごく喜んでくれて良かった。駐車場へ向かう林道で、山友会の河○さんとばったり遭遇。仙台に転勤になったと聞いていたので、まさか一ノ倉で会えるとは思ってもいなかった。いつものさわやかな笑顔。元気そうでなにより。また一緒に登りましょう。

南陵に行ったパーティーと合流して、一緒にユテルメ近くの焼肉屋で乾杯。この焼肉屋は始めて入ったが、すごくおいしかった。また来よう。この日の一ノ倉は、珍しく朝から夜まですっきり晴れて、気持ちの良い1日を過ごす事が出来て楽しかった。



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