一ノ倉・中央カンテ -2-

2008-07-22 23:40:40 | クライミング
「どうぞここから懸垂してください」というような、めちゃくちゃにスリングの絡んだ、しかしちゃんとカラビナがセットされた懸垂ポイント。当然疑う余地もなく、同ルート下降用の懸垂ポイントだと思った。

ここから降りるには、忠実に登ってきた方へ降りるべきだったのか。何も考えず真下に下りた。30mくらいで腐ったビレイポイントに到着。あまりに汚いので、さらに下降。そして何もなかった(涙

このクソ暑い中、十数mも登り返した。汗だくになって、さっきの汚いビレイポイントに到着。チェックしたら懸垂には十分耐えられそうだった。ふぅ~。ここでだいぶタイムロス。ここからまた真下へ懸垂。変チのルートに出るかと思いきや、まだ届かない。ロープの残りが少なくなっても、一向にビレイポイントらしきものが見当たらない。50m一杯降りてやっと見つけたのが、RCCボルトとリングボルトのポイント。しかもハンギングビレイ。ハーケンを足したが、浅いリスに合うのがなく、気休め程度。二人でぶら下がる気にはなれず、金○さんには不安定なスタンスで頑張ってもらい、急いで下降に入る。安定した場所に降りるまで、気が気ではなかった。ここでやっと中央カンテのラインに戻った。

予報と違って、このあたりから雨が降り出す。だんだんと降りも強くなり、あっという間に着ているものはびしょびしょ。取付に戻ったときには対岸の滝沢スラブに数本の滝が出来ていた。それほど疲労もなかったが、全身濡れてしまったのと壁の染み出しも嫌い、翌日の変チは中止にして湯テルメへ急いだ。締りのない下山だったが、これも経験。よしとしよう。

それにしても錫杖と比べて、あまりにもグレードが違うように感じた。たしかにトレーニングは積んできたが、Ⅳ+でビビってた一月後にⅤ+が楽に感じられるなんて。これは精神的なものだろうか。なにはともあれ、オールフリーで気持ちよく登れ、とても快適なルートだった。しかし、一ノ倉に4回も来てるのに、一度も6ルンゼを降りてないなんて・・・・次の目標は6ルンゼの懸垂にしよう。