SpiMelo! -Mie Ogura-Ourkouzounov

L’artiste d’origine Japonaise qui mélange tout sans apriori

ギニョールで大統領選を斬る!(第2回)~Presidentielle 2012

2012-04-30 19:47:07 | Essay-コラム
Mr.Hollande,le président de la république!? C'est très bientôt! le jour où on trinque nos verres
第2回、って第一回は5年前なんですけどね。。。http://blog.goo.ne.jp/kedamayu/e/bbb9a04ab427435d0eabb1616c6450bf

ということで、またまたフランス一大事、大統領選がやってまいりましたので、ギニョール(カナル・プリュス局の人形劇形式の政治番組)に釘付けです。

今回は、前回惜しくもサルコジ氏に破れたセゴレーヌ・ロワイヤル氏のもとダンナにあたる、同じく社会党のフランソワ・オランド氏(フランスでは長らく社会党の顔として
親しみのある方)が現職ニコラ・サルコジ氏の対立候補となり、サルコジ批判の追い風の中、なんだか勝ちそうな勢い

第一次投票前ではおなじみ、弱小候補者に当てるスポット!が楽しかったギニョール。

司会者「さて、本日2012年大統領選の結果が出ました!絶対に大統領にならない候補者、発表ー!!ドゥルルルル。。。。。。ミスター バイル!!!」

バイル氏「そーんなー!!!そんなのひどいよう、、、」

左派戦線の新星、ジャンリュク メランション氏人形(そのカリスマ性と際立った弁で注目を浴びている)も、その確固とした姿勢が思い切り皮肉られる。

。。。左派戦線の事務所にて、メンバーたちがテレビの宝くじをやっている。テレビで当たりのナンバーが発表される。。。部屋に緊張が走る!!

テレビ「当選者は、173938499の方!」

心ならずも当たってしまったメンバーをほかのメンバーたちが囲み込む。そして、メランション氏が最後の一撃!ばこん!と首を斬った後、「金持ちは敵だーー!!」


そして首位に立つオランド氏人形は、その優しい性格を皮肉られ、おなじみ「エ~へ~!!」という語尾で頼りなーく、にっこ~り笑うのが特徴である。~以下前回のギニョールより

サルコジ人形、なぜか金髪のカツラとでっかい両耳をつけて登場。

カーラ ブルーニ「どうしたの、その頭は??」

サルコジ「ルペン(極右政党の候補)の髪とバイル(中道政党の候補)の耳をつけているのだ

窮地のサルコジ、どうやら極右票と中道票を取り入れたい模様!!

司会者「さて、オランド氏とサルコジ氏によるテレビ討論会です。サルコジさん、では1分間しゃべってください。」

サルコジ「なんで1分なんだ!!オランド氏は2分しゃべったじゃないか。」

司会者「でもあなた、なにも言うことないでしょう。はい、一分経ちました、それじゃあ将来の大統領、オランドさん。」

オランド「エ~へ~!!」(なぜかシャンペンを持っている。)

まあこれは5年間の政権担当の大失敗の末、サルコジにもうなんのアイデアも残っていないので、極右票を取り込む以外に勝ち目がない、ということを極端に皮肉った例ですが、実際に水曜日に行われたテレビの直接討論でも、オランド氏、どんな汚い挑発を受けようと、落ち着いて、時には素早く的確に、答えていらっしゃった。もう、やってくれるわーまるで国民の怒りと希望が自然に彼の口から代弁されているよう。逆に国民がどう感じているかはまるで無視、ただ自分、自分、自分と、自分のやったことがどれだけ素晴らしいかを語るサルコジ氏と明確な対照をなしていた。
しかし、このサルコジの挑発と詭弁を前に落ち着いて話せる、というのはすごい。前回セゴレーヌは討論でサルコジに思いっきり爆破されたもんなあ。。。それだけにオランドさんの確信、というか、静かにみなぎる自信をみたのです。

昨日うちの下の仕立て屋さんに服を持っていって、「昨日の討論、聞いた?」というと、「もちろん!サルコジは5年間これだけ国民を窮地に追いやったんだから、とにかくおさらばだ!!奴はすべての可能性の扉を閉めてしまった!」だそうです。

次は近所の食料品店を経営するMさん。「誰に入れる?」「オランド。」はい、明確なご意見、ありがとうございます。。。職はちがえど、みんな同じ感想をもっているのにびっくり。

このように私の住むパリ20区では第一次投票にてオランドがもはや43%と、たった18%のサルコジを大きく引き離しているお土地柄なのですね。(全国区ではオランド28、6%、サルコジ27、1%。)

そしてテレビ討論後、中道どっちつかず軟弱バイルさんまでオランド支持を表明し、(彼にとってはサルコジの移民に対する固執的で感情的な発言がいただけなかったのだそうだ。)この日曜の選挙、もうどれだけの差でサルコジが倒せるのか、というのが楽しみになってきたほど。

うーん、やっぱりフランスの政治は楽しいです。。。私は音楽家ですから、経済のことをあれこれ言える立場にはありませんが、やっぱり文化大国、フランスの大統領には教養豊かで、文化を理解する人になってもらいたいです。この経済危機で暗い時代に、本当に心を潤してくれるのは、後に回されがちな、「芸術」なのですから!

あと、外国人という立場として、ここ5年間、サルコジ氏がやってきた「国を二分する」やり方は本当にこの国に険悪で暗く、ささくれだったムードをもたらしたと思う。これだけ価値観が多様化する現在は、「カリスマティックな独裁者」ではなく「優しき理解者」がリーダーになっていく時代ではないのか。。。この日曜、もしオランドが選ばれた日には、外に出てみんなと乾杯したいっ!久しぶりの「ひとつのフランス」を実感するために

Master+Master=Surmaster!~巨匠+巨匠=超巨匠

2012-04-18 17:21:26 | Essay-コラム
Wow!!! Incroyable,inoubliable concert de Chick Corea& Gary Burton en concert le 17 Avril 2012 Paris à la Salle Pleyel.

なんやこのタイトルは!と思われた方。
「あのねえ、デュオがやりたいんだったら、世界一のデュオを聴くべきでしょ。」と、相方にチック・コリアとゲイリー・バートンのチケットを無理矢理プレゼントして行ってきたんですよ。

チックに関しては、前回、前々回に無理矢理チケットをプレゼントして行ったコンサートがあまりにひどかったのでhttp://blog.goo.ne.jp/cieuxstage/e/9341563f1b765656f571547a741ca748アタもそこまで信じてなかった様子。しか~し今回ばかりは!!(指ワイパー

ステージに現れたチックは、、、激ヤセしていた!!(週刊現代風)誰や君!!!ちょっと、体重半分以下じゃん。。。私は彼の激やせ情報を知らなかったので、なんか30年前の私の知らない時分のチックが戻ってきたのかと思った。。。一体何が起こったんだろうね。

一瞬時が逆流したかのような半信半疑状態(クロレラ状態)で始まったコンサート。繰り返し聴き込んで来た名曲の演奏が目の前でなされるのに大感動!しかしバートンのこのジェスチュエルはなんなんや~心底驚いた。本当に天才としか言いようがない。
どんなにCDで良く知ってたとはいえ。。。やっぱり音楽はその場じゃないとほんとうには分かりませんね。

このバートンの信じられない程の重心でフレーズを操る才能に、チックのとんでもなく懐の深い作曲能力、アレンジ能力、鋭い音楽的洞察力が加わって、、、まるで咲き誇る桜のうしろの風景が刻々と変わっていくような美しさ。

この二人が新しい楽器を発明したんじゃないか、と思える程ユニークな響きのこのデュオ。今年でちょうど40周年なのだそうです。

しかも、枯れた感じまるでなし!!古いチックの名作「ネイティヴ センス」や「ラヴ・キャッスル」からモンクやバップのテーマのチックによる本当に枯れる事の無いアイデアの泉の溢れ出すような名編曲など、現在から過去を見渡す充実のプログラム。
わりに新しいビートルズの編曲や新曲「Mozart go to dancing?」では、できたてふかふかのパンのような新鮮さと喜びにあふれる演奏で、この70歳になるふたりがまるで子供のように音楽に向かっていることが良くわかる。そういえば、ニコレがモーツアルトを演奏するときは、いまモーツアルト自身から楽譜を渡されて、「へえ~!すっごい良い曲じゃん!」というような感じで演奏すべきだ、と言っていた、まさにその感じ。

多くの人がしばしば批評する、「チックの無表情なタッチ」と「饒舌すぎるバートン」

もしもそれがそれぞれの欠点だとするのなら、その欠点自体がスパイスになって二人で演奏する事で巨匠がもっともっと偉大になり、超現実的な次元の音楽を創り出している!!

もしかして、、その欠点なくしては、このデュオは産まれ得なかったのではないか?

だとしたら、欠点、というのは音楽の最大のスパイスではあるまいか?!

自分を分かる、ということ、それこそが音楽なのだということ、巨匠が身を以て示してくれているという訳??

いいじゃん、いけ~!!無表情で!!オッケーいいじゃん、どんどん饒舌にやれ~~!!ってすごく思ってしまったね。

片割れが自分自身になりきる程、もう片方がそれをより深く受けることでますます音楽の次元が高まっていくという、、、とんでもないシーンを
見てしまったのです。

しかもふたりとも、70歳あたりでしょ?!もしもやりたいことが音楽的に円熟する70代にテクニックがこんなにも完璧に完成されるのなら、足下にもおよびませんが、それでも私だって70歳になるまでぜひがんばってみたい!!と思うね。

今日ほんとうにこの神のように完璧なコンサートから、色々なことを学んだのでした。このふたり、すさまじい集中力で、コンサートの間中、即興であれ書かれたフレーズであれ、一音たりとも音楽から外れることがなかった。。。いや、こうなるともう、神としかいいようがない。
いやあ、これまでチックを愛してきた甲斐があった。。。ぽかん、と口開き状態で帰って来た私とアタなのでした。

ここのところ数ヶ月実はすごく疲れて体調も崩していた私でしたが、待ちに待った新たなエネルギーが注入されました!!!4月17日。もう大丈夫だね。それではデンマークに行ってきま~す





Bordeaux & Antony

2012-04-07 13:40:25 | Concert Memories-コンサート旅行記
Quelques photos de souvenir de Bordeaux...Où j'étais avec L'itinéraire et Proxima Centauri!
La saison exactement entre l'hiver et le printemps...
この間ボルドーへ「イティネレール」で演奏旅行したときの写真です。ちょうど冬から春へ変わる瞬間の、美しい季節。












Je ne connais pas une ville qui a eu autant de changement en bonne sens comme Bordeaux depuis une dizaine d'années!

J'ai adoré de jouer avec les musiciens de l'itinéraire,pour moi,ce n'est plus "L'itinéraire" sans eux!!! Ils sont des super musiciens avec qui j'ai vraiment la plaisir de jouer. J'espère que l'itinéraire revient comme avant,et que je puisse jouer encore avec vous

私が昔ここで働いていた10数年前とはがらりと変わったボルドー。こんなに美しく変身を遂げた街もめずらしいんじゃないかな?
親切な人々、新しいトラム、おいしいワイン。。とパリからきたイティネレールのパリジャンたちからの羨望の的でした。
ところでアンサンブル・イティネレールは最近いろいろ変化があったようですが、私はこの元来のメンバー達が大好きです。演奏を一緒にするのも、人間的にも。。。本当にパリでずっと心の支えになってきた素晴らしいミュージシャンたちの素晴らしい音のアンサンブルです。絶対に変わって欲しくありません!!どうか彼らのイティネレールがまた戻ってきますように、そしてまた彼らと一緒に演奏できますように!祈ってます。がんばれ

Et aussi...... cette année c'était "20e anniversaire" de "festival de guitare d'Antony"
J'aime bien ce festival.Il y a plein des guitaristes de tout les pays du monde de tout les styles..flamenco,colombien,argentin,jazz etc,etc...

On a fait un grand grand concerts jusqu'à... 2h du matin!!
そして毎年恒例のアントニー・ギターフェスです!私はギタリストでもないのに、なぜかいつでも参加中!
サクライ・河野ギター社長の桜井さんもお見えになりましたよ。
今年はついに20周年を迎え、盛大なリレーコンサートを開催。私たちのデュオ、カルテットの番が回って来たの、夜中12時半過ぎ
なんと夜中の2時過ぎまでやってました。
Bravo Gérard! l'organisateur du festival.

20周年おめでとう、ジェラール。(いつも楽しそうな彼がこのフェスの創始者、オーガナイザーなり。)