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ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

まっ白いフランスリネンを探して~~

2008年11月27日 | 

 

(ホテルのそばに咲いていた冬のバラ)

パリ街中にある「オペラ座」近くに三越をはじめ、プランタンなどのデパートがありますが、買い物時間がなくて、フリータイムのほんの2時間をホテルから地下鉄に乗り駆け足で歩いただけでした。
私のお目当てはフランスリネンで、それを手っ取り早く探すためにヨーロッパ最大級のデパートである「ギャラリー・ラファイエット」の「インテリア館」を目指しました。

ありました!!ありました!!まっ白いリネンのテーブルクロス。
170㌢四方の四角いリネンのテーブルクロスは、その肌あいといい、雰囲気といい私の欲しいものにぴったりでした。日本円に計算するとおよそ2万円でしたから決して高くはありませんでしたが、迷いに迷った挙句、結果的には購入をあきらめました。
モノを極力増やさないと決めて暮らし始めた私。今使っている我が家の生成り色のテーブルクロスも気に入っているし、生地としてのリネンの買いだめもあるし、さらに真っ白のテーブルクロスもまだ降ろしていない新品があるのです。
今回の旅では、フリータイムの一日を大使館勤務の夫を持つというパリ在住の日本女性が私たち「ジャパンウィーク」の関係者5人を案内して下さり、その中でフランス人の暮らしぶりやものの考え方などをかなり詳しくお聞きすることができた私は、やはりどんなに気に入ったものでも今すぐ本当に必要なもの以外は増やさない事にしようと決めたのです。
今考えるとちょっと残念な気もしますが、もう一度ヨーロッパに行く機会があったときにさらに考えることにしました。



夜明けの遅い冬のパリ。朝のエッフェル塔です。

 

「セーヌ河ナイトクルーズ」の船上から写したエッフェル塔はEUトレードカラーのブルーにライトアップされていました。EU議長国のフランスを示すためのブルーだそうです。ナイトクルーズから眺めたセーヌ河沿いの石造りの建物の窓に灯された家々の小さな明かりの美しさにも魅入りました。

私の二つ目の旅のハプニングは帰りの地下鉄で迷子になってしまったことです。
行きはツアー同室の若い女性と地下鉄に乗りましたが、帰りは別々。私は帰りもいっしょだとばかり思っていたので地図など何も用意しないまま出かけてしまい、ちょっと反省しましたが、効率的に自分の探すものを目指すには別々がいいと二人で判断。彼女に順路を訊き、来た道を引き返したものの駅からホテルまでの徒歩での道筋がまったく分からず、途方にくれました。時間があったので右往左往しながら覚えている目印を探したり、道を尋ねたりしましたが見つからず、最後はあきらめてタクシーに乗りました。集合時間の20分前にホテルに滑り込み、ほっとしました。

次にフランスに行く機会があったなら、飛行機とホテルだけを予約して、パリの街並みをもっとゆっくり楽しみたいと思います。地下鉄は路線図さえあれば案外わかりやすく、迷子になったおかげで何だか度胸が付いたみたい。ただ、地下鉄インフォメーションでもらった地図の字の小ささには辟易としました。老眼鏡をまだ持っていない私にはちょっと読むのがシンドカッタ。


行方不明になったスーツケース

2008年11月26日 | 


11月20日に日本を発って、26日夕方帰国するというフランスへの小旅行を楽しみました。
片道12時間近くを機上で過ごすというハードな旅でしたが、まったく疲れていない私自身にびっくり!!
旅の面白みと醍醐味はなんといっても思わぬハプニングと見知らぬ人との新たな出会いに尽きるというのが私の実感ですが、今回もかなりスリリングで面白いことがありました。

海外に出た人たちから話には聞いていたことでしたが、今回私のスーツケースが積み残しに遭い、フランスのドゴール空港での引き取りができませんでした。到着ロビーのターンテーブルのそばで待てども荷物は出て来ずじまいで、すぐに不着手続きをしました。
スーツケースが私の手元に届いたのはフランス滞在5泊中3泊目の夕刻でした。
その間、私はキタキリスズメ状態でしたが、さして不自由も感じず過ごすことができました。パジャマなし、下着もなし、着替えもなしのないない状態で、挙句にデジカメの電池なども少しの予備を残してすべてスーツケースの中に入れていましたが、ないものは仕様がなく、最初の2泊はパリ以外の辺鄙な場所に泊まりましたのでお店もなく買い物もできませんでした。
でもこのことが案外たくさんの気付きを教えてくれることになり、きっとこの学びのためにそのことを引き受けさせられたのだなと思うと何の心配も不安も不便さもなく淡々と過ごすことができました。成田を発つときにスーツケースのことが頭をかすめ、もしかしたらと思っていたことが現実になり、すでにそれを予兆として感じていたので、驚くこともありませんでした。

今回の旅はもちろんツアー客の一員として参加したのですが、私の荷物が届かないことが知られるところとなり、28人のツアーのだれかれともなく数日がかりで私のもとに歩み寄り、「荷物、届きましたか?」「あなたの荷物が届いていないのですってね」と訊かれるところとなりました。私は「はい」と答えるだけで、一切の説明をせずに何事もなかったようにツアーグループに融け込んで過ごしました。
救いは機内持ち込み手荷物が充実していたということに尽きるでしょう。
小さなスーツケースなのと年季が入り鍵の開け閉めに不具合があり、成田で開けないことにしていたので持ち込み手荷物が多くなり、コート、ジャケットは着込んだまま、洗面化粧道具一式も袋の中に入れていたので防寒具の心配がなかったことと、最低限の身だしなみをキープ出来るものが揃っていたことが大きかったですね。
そして、このことがきっかけで、私はとてもユニークな方と出会うことになりました。私の態度をツアーのあいだ中遠巻きに眺めていたそうで、「荷物がないとご不自由が多いでしょうに、あなたはまったく動じず態度に表さずに泰然としていらっしゃって……」とは彼女の私への言葉です。その女性は12年間ドイツで暮らし、今年帰国し、来年からはドイツと日本で半々暮らすという同世代の女性でした。私にドイツでの自宅をステイ先として提供するのでぜひいらしてくださいとそんなお誘いを受けました。その人はヨーロッパでの西洋骨董の買い付け免許なども取得しているそうで、ちょっと面白そうでした。その人は、「モンサンミシェル」が行程の中に組まれていたのでただそのことのためにこのツアーに参加したと言っていました。
もちろん、私はすぐに行くわけには行きませんが、“寝袋持って友人のところをステイして旅を楽しむ”ことが、海外にまでそのエリアを広げるとなると何だかワクワクします。

「犬も歩けば……」といいます。思い切って出かけてよかったと思います。
明日からまた淡々としたふつうの暮らしに戻ります。

“共時性”から展開して~

2008年11月04日 | 



夕飯の準備のために天ぷらを揚げていました。
天ぷらを揚げながら、都内に住む友人のことを思っていました。
友人宅でご馳走になった天ぷら、美味しかったなあ……しばらく会っていないけれど、彼女どうしているかしら……と、そんなことを思い浮かべながら天ぷらを揚げ終わった時、電話のベルが鳴りました。
ガスの火を消して電話に出てみると何と今思っていた友人からでした。
「まあ、お久しぶり!!お元気でしたか?今あなたのことを思っていたのよ」と、そんなあいさつもそこそこに、話が弾みました。

友人:私の絵がね、フランスで行われる「ジャパンウィーク」で展示されることになったの。それで1週間ばかりパリにいくことになったの。
私:えっ、パリ?1週間?えっ、いいなあ……私も行きたいな。
友人:行く?まだ間に合うわよ。行こう、行こう、一緒に行こう。
私:行く、行く……。

まるでマジックにかかったような会話の果てに、私は一瞬のうちに友人に同行してパリに行くことを決めたのです。
シンクロニシティとも言える事前の前触れがなかったら、私はこんなに簡単にパリに行くなどは考えも及ばないことでした。
こんなことってあるのですね。


イエルカ家を訪ねて~

2008年10月29日 | 

長野県に住むイエルカ・ワインさんの家を訪ねました。

下の写真は、11月30日まで「瀬戸市工芸館」で行われている企画展のポスターです。
このポスターの写真は、イエルカさんが制作された鉄の薪ストーブに陶芸家中島勝乃利さんの焼いた陶板をはめ込んだもので、オブジェだとばかり思い込んでいた私にはこれが薪ストーブだとは思えないほどでした。斬新でお洒落ですね。



築300年の古民家に住むイエルカご夫妻の暮らしの設えはとても美しくうっとり。
その中でも、特に存在感のあるのは、お部屋に違和感なく融け込んでいるイエルカさんデザイン制作の鉄製の薪ストーブでした。
リビングと客間にふたつの薪ストーブが置かれ、薪が焚かれていました。
薪ストーブの上にはお鍋ややかんが余熱を利用していくつも置けるようになっていますし、下の写真の赤いハンドルを引くと、ピザやパイを焼くためのオーブン機能も備えています。



 
 
 

陶芸家としても活躍され、高い評価をされているイエルカさんの作るカップやお皿など陶の作品も、私は大好きです。祈りに通じる静謐さと遊び心がミックスされているようでいつもいつもワクワクします。土間の一角を利用して展示スペースが設けられています。





敷物はイエルカさんと奥さまの悦子さんの作品で、ギリシャの山羊の毛で織った手織りのカーペットです。お部屋の随所に大小のものが敷き込まれ、使い込まれ、生活の中に取り入れられているアートの持つ力に惚れぼれとしました。



 
 
 

工房には大きな機織り機が2台置かれ、材料の毛糸も壮観です。毛糸を触ってみると見かけとは違ってごわごわとした剛毛でした。ナチュラルカラーの色合いもいいですね。

 

裏の縁側には陽ざしがふり注ぎ、ネコちゃんはストーブのそばの椅子の上でスヤスヤ。

 
 

美味しいお食事とお茶の時間は格別に楽しみ。普段の3倍くらいの量がスラスラとお腹の中へ。

 
 
 

お散歩コースの雑木林には、紅葉が広がっていました。夕方と朝、1時間位歩きました。
携帯電波が全く通じない場所にあり、それだけに自然とともにある暮らしを満喫しました。
私を快く受け入れて下さったイエルカさん、悦子さんご夫妻に深謝!!!
ストーブのそばでのおしゃべりに夢中で、星月夜の戸外に出て星を観るのを忘れてしまったのが唯一残念。楽しかった!!!!!


キャンプのような数日間

2008年09月23日 | 

佐久平に友人を訪ね、キャンプ生活のような数日間を過ごしました。
別荘ではなく、小屋を建てた……と伝えてきた友人。
その小屋は木の香りも芳しい豪邸でした。
しかし、外観は完成したものの、内装はこれからで、断熱材を壁面に入れるところからすべて業者さんに頼まずに友人の手により完成させるとのこと。
現時点では、台所なし、お風呂なし、部屋なしのひとつの箱としての家が佇んでいました。
都内から移り住んできた方たちとの小さな村が育まれ、収穫物の物々交換が行われていました。





外に引いた水道の蛇口が1個と、プロパンガスコンロがひとつ。
それですべての台所仕事をしている様子は、まるでキャンプ地に来たような感じでした。
長靴をはき、畑に行き、収穫したものをシンプルに調理していただく暮らしは、この上なく贅沢に見えました。




青いトマトときゅうりをベースにハーブをたくさん使ったかなり本格的なピクルス作りをしたり、そこら辺に転がったいるりんごやプルーンやぶどうをミックスして煮込み、ジャムを作ったりと材料を無駄にしない手際の良さには感嘆しました。

調理器具が揃わなくても、台所が無くても暮らせるものなんだという妙な納得をしながらも、周りを広々とした自然に囲まれているからこそできる暮らしでもあるのですね。

むかし、作家の中山あいこさんの講演を聞いた時、当時アパートの管理人をしながら作家生活をしているという中山さんの話の内容にはインパクトがありました。
「あなたねぇ、別荘なんて自分で持つものではないわよ。お金がかかってしようがないし、別荘を持っている友人をたくさん作って、都合のいいときに渡り歩くのが最高よ!」と。
なるほど、なるほど、その当時は私もまだ若かったけれど、だんだん当時の中山さんの年齢に近づいてきて、私の周辺にも、“お別荘”を持つ人たちが増えてきました。
私もどうやら中山あいこ流処世術が実践に役に立つときが来たようですね。


同室の人

2008年09月08日 | 
今回の2泊の研修でツインルームを割り振られたときは、内心がっかりしました。
シングルルームの場合は、室内では気ままに過ごせますが、ツインで同室を使う人がいると結構気を使います。
同室の方は福島から来られたkさんで、なぜか私と同じ齢でした。
kさんは、40年間看護師として仕事をしてきた方で、今年8月に退職されたそうです。kさんが私に向って、「わたしねぇ、今の自分の役割は、孫の子守りかなって思ってんのさぁ」……福島弁丸出しです。それに彼女が着ているのは楽チンのゴムのパンツにおばさんTシャツ、ノーメイクでちょっといただけません。
40年も看護師として働いてきたキャリアウーマンには見えないなぁと、私も戸惑ってしまいましたが、しかし、同室のよしみでお互いに自己紹介しながら、人生の来し方や、いま、自分が大切にしていることなどをどちらからともなく話し始めました。
話を聞いていると、私はいつのまにかkさんの魅力に取りつかれてしまったのです。ふたりともマイペース、ルームキーは一つしかなく、煙草を吸うkさんは、「ちょっと外に出てくっから」と、どこかに行ってしまいます。私はその間に大急ぎでシャワーを浴び、本を読みながらうつらうつら……。夜中に「ピンポン」とドアチャイムが鳴り、kさんは、「ごめんねぇ、こんな時間になっちまって」とご帰還です。私はひとり参加でしたが、kさんはグループで参加していて、そのお仲間と喫煙ルームでおしゃべりをしていたようです。
さすがだなあと私に思わせたのは、勝手気ままな行動に私もkさんもまったく関知しないでしかもニコニコだというところです。わがままな私を苛立たせない魅力がkさんにあることを発見してうれしくなりました。やっぱり彼女は個で動ける自立したキャリアウーマンだったんだという妙な納得に膝を叩くような思いでした。

翌朝、私はkさんに言いました。
「ゴムのパンツやスカートはやめましょうよ。それに今朝はスッピンで皆さんの前に出るのではなくお化粧しましょうよ。私たち、これからきれいに生きなくっちゃ」と。そして私の数少ないメイク道具を貸してあげました。
まさに「老婆」がふたり、まるで青春を取り戻したようにメイクに熱中し、お化粧をしながらkさんは、「よっしゃ、今度あなたに会う時には、もっと体にフイットする服を着てくっからね」と意気揚揚。
孫守りに時間を割いているkさんの環境も理解出来て、kさんの優しさと太っ腹な部分に惹き込まれました。

「私はさぁ、20歳のときに看護師になったのさ。そしたら、妹もなりたいっていうもんで、『いいよぉ、学校行きな。私が面倒見て学費も出してあげっからさぁ』と、妹をまず看護師にしたのさ。そしたら、今度は主人が今の仕事をやめて新しい仕事をやりたいということで、そのときも『いいよぉ、好きな仕事、やんなよ。私が働いて当面は支えるからよぉ』と、主人に言ったのさ。そ~したら、主人がバブルの波に乗れなくてその仕事に失敗したのさ。まあ、大変だったんだけどもよ、何とか子供たちも大きくなって自立したのさ。そしたら、今度は長男も長女ももう1回学校行って、お母さんとおんなじ看護師になりたいというんだよね。次男は最初から看護師になったのさ。その時も私は、『いいよぉ、行きな、お母さんがなんとかしてやっからさ』と言ったのさ。おかげさまで長男も長女も看護師免許がとれて働き始めたのさ。長女と同居してんだけども、孫が小3と小1だども、下の孫は超未熟児で生まれてさぁ。でも、かわいいよぉ。その孫は口と耳だけは達者でね、他はみんな同級生に劣ってるのさ。長女はそれが納得いかないらしくてね。だからさ、看護師で忙しいそんな長女を支えるためにも、今、私が孫を観てあげるって大事なことなんだよね。孫のためにもなると思ってさ」と。

しかし、kさんは私にこうも宣言したのです。
「でもさ、よかった!あなたに会って。私も頑張るからさ。おしゃれも大事だよね。これから何をしようかなぁと思っていたんで、ちょうどいいかも知んないね。お互いに頑張ろうね」
kさんは、ショートカットの似合う、目鼻立ちのはっきりした美人さんなので、メイクをするとほんとにキャリアウーマンの顔になって来たのです。帰る時には、「ありがとう!!あなたと同じ部屋でよかった!!」と言ってくれました。自然体のままで、お互いが際立つことなく同室で過ごせたことに私も驚きながら、それはkさんの人を包み込むような優しさと大らかさのせいなのだと思いました。
人を深く知ることがこんなにも素敵なことなのかと、私も刺激をいっぱい受けました。そして、それには表面だけではなく時間をかけて話して見る事も大切なことなのですね。


寝袋持参で~

2008年09月01日 | 
長野に小屋を建てた知人から3年ぶりに連絡が入り、「私のこと、覚えていますか?ようやく泊まれるようになりましたので、よかったら寝袋持参でいつでも遊びにいらして下さい」と。
私はずっとその人に会いたかったので狂喜しました。その人とはワークショップで2回お会いしただけで、連絡先も何も知らされていなかったので、私のことを思い出してくれたことも含めてうれしかった!!!その人の作るお料理は手近な材料を用いてまるでフランス料理のようなお料理を作るのです。お惣菜とは大違いの素敵な手料理をされる名人です。
「今、お隣の方に手伝っていただき、屋根裏の断熱材入れと内装をほぼ終えようとしているところです。毎日の畑仕事で真っ黒に日焼けし、そのごほうびとしてナス、トマト、ズッキーニ、いんげんをこんなにたくさん山盛り食べたのは人生始まって以来で、その記録を更新中。今、藤袴が咲いています。あなたがいらっしゃるときは何の花でお迎えができるでしょうか……」とメールが寄せられて、私はさらにうれしくなりました。

最近、数回しかお会いしたことのない人たちから、「我が家へどうぞ~」というお誘いをよくいただくようになりました。とても有り難いなと思います。
私はこれまでどちらかというと私が人様を自宅に招く役回りをしてきたように思い、それはそれでとても良かったのですが、招かれることもうれしいですね。

涼しくなったら、寝袋持参での近場の旅が出来そうです。
寝袋はお客様のお布団としても使え、防災時にも役に立ちそうなので、ネットで購入を決意。値段は少し張るけれど、たたむとペットボトル位の大きさになる寝袋を買おうと思います。

好意に甘えて

2008年08月22日 | 

 

私が旅先で泊めていただいたS邸のお茶室は、私の想像を大きく超えていました。何とそのお茶室そのものがまるで料亭か旅館のような佇まいを持っていたのです。
離れの引き戸を開けて中に入ると回廊がぐるりと巡らされ、そこには5室の8畳~10畳の床の間付きのお部屋があり、そのすべてに炉が切ってありました。その他にも大きな洋間がありました。お茶室の回廊の窓から先に見える景色は緑一色のワイルドガーデンが広がっていました。これはルミコさんの先代のお父様が建てられたものだそうです。
少し関わりがあるとはいえ、まったくの赤の他人である私をこの大きな「離れのお茶室」に快く泊めて下さったルミコさんに心より感謝を捧げます。

S邸にはクーラーがなく、酷暑の中での宿泊には夜も朝も大汗が吹き出しましたが、電力を極力使わない生活をしてきたS家の電気代は一か月1800円位だと知り、こちらにも驚きを隠せませんでした。

大きな敷地の中に3棟の家が建ち、そこの1棟をルミコさんが使っていました。
泊めていただいたお礼に、翌朝何かお手伝いをしたいと思い、お茶室を出てウロウロとしたものの、昨夜の到着時には案内を受け、暗がりを歩いて部屋にたどり着いたため、ルミコさんの居室がわかりません。確かに前夜は彼女に誘われるままに階段をトントンと降り、部屋に招かれ、深夜までおしゃべりをしたのにも関わらず、その場所がいくら探してもわかりません。棟を出て別の玄関の引き戸を開けると階段があり、そこを降りて行くとそこにはまたまた大きな部屋に彼女の使った選挙時の看板がそのまま保存されていました。(ルミコさんは議員さんでもあるのです)。さらに別棟に見える外階段の先ではなさそうで、私は途方に暮れ、頃あいを見計らって彼女の携帯電話に電話を入れました。「屋敷の中で迷子になりました」と伝え、私の居る部屋まで迎えにきてもらう有様など、少しハプニングも体験しましたが楽しい時を過ごすことができました。

それにしても、都会のマンション暮らしの私には、度肝を抜かれるお家の大きさでした。
「お掃除を手伝いたいので掃除機はどこにあるのでしょうか?」と問いかける私の前に差し出されたのは昔懐かしい一本の部屋箒と古いシャツを切って雑巾にしたものでした。若い時分から環境に配慮した暮らしや生活を実践し、フェアトレードのお店を市街地に開いて約20年、さらに議員としても活躍しているルミコさんの筋金入りの暮らし方の実践には敬意を表さずにはいられませんでした。すごい人がいるものだなあと自分の決意の薄さとあやふやさを感じずにはいられませんでした。



旅から帰って~

2008年08月21日 | 


18日から21日まで九州を旅してきました。
毎日、毎日暑かった~~。
旅から帰ったばかり。あらためて徐々に書いていこうと思います。

小さな旅の計画

2008年07月21日 | 



8月に小さな旅を思い立ち、実現に向けて動き始めました。
旅をしたいと思ったきっかけは些細なことですが、実現出来たらうれしいな……。
しかし、8月は暑中であり、スムーズに乗り越えることができるかどうか不安も抱えています。9月に動かしてもまったく問題がないのですが、ひとつだけ「鉄は熱いうちに打て!」ということが動機の中にあることだけが確かです。しかし、自分の中にある旅の目的の視軸をしっかりと見つめ直すという課題に直面していることも事実。

旅をしたいと目的地の知人たちに打診をした瞬間、ルミコさんからは、「もし宜しければクーラーなしの山望庵(私の自宅の茶室)ですが、お泊まり下さい。一切のサービスはいたしませんが趣のある家なのでどうぞお気軽に……」という、うれしい返信をいただいて感激しています。
他にも、もう一方、「出入り自由のログハウスに何日でもどうぞ~」と、そんなお誘いもいただいています。

これからは、旅も含めて「物々交換」の暮らし方をかなり真剣に考えています。一宿一飯の恩義を、私は部屋の掃除や食事の支度などの労力奉仕でまかないたいと思っています。もちろん、我が家の近くに来られる折には、わが拙宅へとそんな思いも抱いています。そしてそんな物理的な関わり方のほかに、より濃密な信頼関係に裏打ちされた精神的に豊かな関係へと発展することが旅の道中、人々に会う目的でもありますから、旅をきっかけにさらに良い関係が持続することを願っています。