渓流で逢いましょう 
フライフィッシングつれづれ日記
 



今年の桜は一足飛びに行ってしまった
いつ咲くのかとやきもきさせておいて
咲き始めたと思ったらあっという間に散った

今日は暇だったので釣りにでも思ったけど 
暇なときには薪をやっつけておかないとあっという間に冬は来てしまうんだ 
と後ろ髪引かれる弱い心に言い聞かせて斧を振る

今日は晴れていたけど風の強い日で
遅咲きの八重桜の花びらさえもまるで風花と化して青空に舞っていた

あっという間に季節は過ぎてもうすぐ6月
ユキシロも盛りを過ぎて もうそろそろ鱒達も上を向く季節のはず

冬にも春にも季節の境目には花が空を舞うんだな



『花は桜』とは言うけれど 余りにも短いその盛り
花が散った後の葉桜を誰が褒めてくれるだろう
桜達にとって本当に大切な季節はこれからなのに

桜は春に花を咲かせるために冬の間にその樹皮のなかに赤い色を蓄えているらしい
桜染めには春先のその皮を剥いで使うと聞いた

葉を落として、花を咲かすためにじっと冬を耐えているわけだ
そして花さえも実を結ぶための手段なのだから
人は花を褒めてくれるけど 桜達の本当に大切なものは葉の間で結実の秋を見据えているはず

今日は薪割りをがんばりすぎて手のひらに血豆が出来た
『コレも花かも』 なーんて思っていたら
水割りのコップのなかで氷が『カラン』と鳴った

それでも 凍える冬も 花の盛りも 干されるような夏も 実を結ぶ秋も みんな楽しまなきゃ嘘だよね
一年もそうだけど一生という季節もあっという間に移り変わっていくのだから



上を向いている鱒たちを思い浮かべて眠る前に少しタイイングをしようかな
この次は薪割りをサボって釣りに出かけよう

 








コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )