渓流で逢いましょう 
フライフィッシングつれづれ日記
 



今から10年ほど前の話

11月になり、夜はずいぶん冷えだした頃
晴れた夜空なら尚更のこと寒い夜だ。

いつもの通りの仕事の帰り道
車を運転しているのは僕 後部座席には父親
父親は疲れてシートに横になって軽い寝息を立てていた。

仕事先からの帰りの田舎道
街から街までの間は住宅も少なく
通いなれた一本の道が田畑の中を通る。

道は畑の中に1・5m程土を盛って作られていて
収穫を終えた畑は 夜の闇に無言で沈んでいる。

対向車が3台ほど通り過ぎた。

時間は既に12時を廻っていて
ハンドルを握る僕も眠気を噛み殺して
いつもの道を いつものように我が家に向かって車を急がせた。

ふと右側に視線が行った
夜の真っ暗な畑の中に ボーっと鈍い光が見えた。

『こんな時期に、こんな時間に仕事か・・』
おそらくトラクターを駆る農家の方が
収穫後水田の後片付けでもしているのだろうか、、ご苦労様なことだ。

畑の中の光は僕の向かって右側で光っていて右から左に
つまり道路に向かって進んでくる。

進むうちに次第に近づく光を見て ふと不思議なことに気がついた・・

あれ・・畑の中を進んでいる割には揺れないなあ・・

まるで氷の上を滑るように その物は進んでいる、、それにヘッドライトだと思った光は
光源ではなく、もっと鈍く、月明かりに照らされるように光って見えた・・

僕が進むにつれ 光は右側から近づく

まるで X軸とY軸が交差するように 僕の行く先をめがけて 直角に光は進んでくる

近づくにつれ次第に大きく見えてくるその物に・・ あ、、 僕は気づいてしまった・・

『あれ、、浮いてる・・』

トラクターだと思った光は 畑の上を進んでいたのではなく 地上2m弱の空を浮きながら進んでいるのだ!

ゾッと悪寒が走った。
そして思った
このまま走ると 僕と光は確実に接触する・・


僕はアクセルを戻してスピードを緩めた
車をとめてその光を黙ってみていた。

後ろから 父親の声がした。

『OO、(僕の名前)見えるか?』
『うん、みえるよ・・父さんも見えるの?』
『行くなよ、、きっとこの世のものじゃい・・』
『わかった、、行かないよ・・あれ、浮いてるよね?』

トラクターだと思った物体は
まるで何世代も前のセダンのように見えた。

表面は黒く、まるで漆器のような艶に
その物自体が光っているわけじゃなく
黒いものに金色の光をあてたように
エッジだけが鈍く金色に輝いてた。  車のように見えたが決して車じゃなかった。
鈍く光る黒い塊 それ以外に形容できない。

その黒く金色に輝く物体は僕たちの20メートル程手前を
音も無く、静かに、まっすぐ空中を 横切っていった。

そしてやがて左の奥で消えて無くなった・・ この間、およそ2分間ほど。

その後、僕と父親は顔を見合わせて暫し無言だった。

僕が父親に言った
『見えたよね、錯覚じゃないよね?』
『、、見えたな・・』

その後、家までのおよそ1時間ほど
僕は右にも左にも
後ろにも意識が行って くたくたになって ようやく家に着いた・・

いまでも毎月同じ道を夜に走ってるけど
その後アノ光を見るたことは無い。

一体なんだったんだろう。

どうにも説明が付かないが確かに見た
錯覚じゃなく 確かに見た・・・・・
信じます?? 信じてくれます???



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実は今夜は一人で留守番
子供の習い事の日なので・・はは。

寒かったですね、、5月も半ばなのに、、
ラーメンでも食べたいです・・
食べに行こうかな~




今製作中の一本のグリップ切り出し直後の画像です。


(画像クリックしてください)






いわいるバンブーグリップですね。
竹片を貼りあわせてグリップ材の表面にその断面が来るように配置したものです。
その工房咲来仕様(笑
めちゃくちゃ手間かかりますね・・でも出来上がりはなかなか良いです。
敬遠していましたが好きになっちゃいました(^^;

前回は 黒檀

今回はカリンで挟んでみました。




既に組み上げて
ただいま塗装中~





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